DVD ベルリンフィル 最高のハーモニーを求めて TRIP TO ASIA を見て
松岡究です。きょう「ベルリンフィル 最高のハーモニーを求めて」というDVDが届き、早速見ました。このDVDは以前に確か東急文化村で上映されていたものだと思います。
2005年のベルリンフィルのアジア演奏旅行に同行しながら、表には決して出ない楽員や指揮者ラトルの考えていること、感じていることを実に良く浮き彫りにした素晴らしい映像です。
私も指揮者ですが、オーボエのマイヤーをはじめ皆が少年・少女時代にコンプレックスを持ち、人に溶け込めず孤独であったことを述べていますが、私の若い頃にそっくりそのまま当てはまるので、みんなそうだったのかと何かほっとした気持ちになりました。
私は長崎生まれで、医者の子として育ちました。成績は良かったほうですが、小学4・5年の頃から吃音が始まり、国語の時間に何度も皆に笑われた経験や、なぜか皆に溶け込めず、孤立していました。ちょうどそんな時にドボルザークの「新世界」に心を奪われ、学校から帰るとまず新世界のレコードに針を下ろす少年になって行きました。そして音楽にこそ自分の居場所を見つけたというか、音楽こそが真の友達になっていきました。
中学になってもそれは変わらなかったのですが、県で一番の進学校(長崎大付属中)に進学したので、勉強の両立に悩みました。中2になる時父の仕事の都合で東京に出ることになったのは、その両立の悩みから開放してくれました。しかし長崎の田舎ものは東京でまた言葉のイントネーションからのコンプレックスで吃音がきつくなり、ずいぶん馬鹿にされました。
ベルリンフィルの素晴らしい方たちとは比べる術もありませんが、私も音楽に自分を見出す術をこういうときに見つけていたのかと今になって思います。そういうことを再認識させてくれた素晴らしいDVDでした。
hakaru matsuoka
そんな少年時代のコンプレックス(今もコンプレックスはあります。何と昔よく言われたチビ・ハゲ・デブとは今の私のことです!)は皆も感じていたのだと思えると、
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