2013年4月22日 (月)

4月16日からドイツとウィーンを旅行してます

松岡究です。

4月16日に成田を発ってミュンヘン経由で一路シュトゥットゥガルトへ。ホテルへ午後8時半ころチェックインして、その日はそのまま休みました。翌日はシュトゥットゥガルトが初めてだったこともあり、いろいろ見て回りましたが、中でもルートヴィッヒブルク城の庭園は良かったですね。久しぶりにヨーロッパのスケールの大きさを垣間見た感じがしました。そしてその夜はシュトゥットゥガルト歌劇場で、今読響のシェフのカンブルランの指揮するシェーンベルクの「幸福の手」とヤナーチェクの「運命」の2本立てを見ました。シェーンベルクの主役は日本人の石野繁男さん。実に柔らかい無理のない声で歌い、演技も素晴らしく鬼気迫る感じでよかったですね。後半のヤナーチェクは、合唱のうまさが光って、今まで聞いた歌劇場の中でもこの合唱団はピカイチではないでしょうか!カンブルランはうまくオケをまとめあげていましたが、僕の好みとしてはもう少しドラマとして切り込んで欲しかったところです。

18日からはベルリンに行きました。18日がフライブルクバロックオケ、19日がラトルの指揮するベルリン・フィル、20日がミハエル・シェーンバントの指揮するベルリン・コンサートホールオケ。フライブルクのバロックオケはゴットフリート・フォン・デァ・ゴルツが率いているオケですが、私がベルリンにいるときはなぜか聞く機会に恵まれず、今回初めて聞きました。一言で言うと圧巻!ハイドンの交響曲を2つ(86番と104番「ロンドン」)そしてモーツァルトのクラリネット協奏曲(他にゴルツのヴァイオリンでザロモンのロマンツェ)。クラコンとロンドンは何度かやったことがあるだけに、こんな世界があったのかと改めて音楽のそこの深さを思い知らされた感じでした。ソロを吹いたロレンツォ・コッポラはバセットホルンでもないクラリネットでもない、彼の話によるとモーツァルトが魔笛やティトやコシ、レクイエムを書いた時に使っていたであろう楽器を復元して、あたかも2人の歌手(ソプラノとバリトン)がその中にいるように~彼の言葉によると~作られた楽器を吹いていました。それは夢のように美しい響きで、今まで聞いたことのない音色とピアニッシモ、そして本当にソプラノとバリトンのキャラクターが吹き分けられる技に聞き惚れてしまいました。この演奏を聴いただけでも今回来た甲斐があったというもの!!ロンドンも実に開放感のあるめまぐるしい音の世界を十分に堪能しました。

2日目のベルリン・フィルは最初がルトスラウスキのオーボエとハープのための協奏曲(ジョナサン・ケリーとマリー・ピエール・ラングラメント)、2曲目がカヴァコスをソロに迎えたデュティユーのヴァイオリン協奏曲、そしてベートーヴェンの田園というプロ。

まず最初の2人のソリストのうまさは素晴らしい。特にケリーのオーボエはピアニッシモが美しく、悲しく響いていました(時には激しく)。曲はクラスター的なものとか語法が古臭くてピンとは来なかったけど、2人の旨さは格別。2曲目はちょっと期待はずれ。カヴァコスの鋭いヴァイオリンに期待していたのだけれど、曲が地味でデュティユーの言いたいことはやはりわからなかったまま終わってしまいました。私にとってデュティユーはちょっと悪い意味で遠い存在です。

後半の田園はラトルの持ち味が存分に発揮された怪演(快演)といってもいい演奏。指揮者としてあの楽譜から、ここまで読み取っているのかと頭を下げたくなりました。第2楽章の小川の流れはともかくも小鳥のさえずり、風の音・それになびく草花、本当に描写音楽!パユとマイヤーオッテンザマーの掛け合いは妙手の神業。あっけにとられてワクワク!

あ~本当に来てよかったな、またまたと思えたベルリン2日目でした。

3日目はベルリンコンサートホールオケ。ツェートマイヤーのヴァイオリンで、ブラームスのコンチェルト、それにツァラトゥストラ。最初にアブラハムセンという人が編曲したドビュッシーの「子供の領分」。前日前々日がすごかっただけに、この日はとてもいい演奏なんだけど、「ふ~ん」てな感じになったしまいました。シェーンバントはいい意味で職人気質の人、ある一定の水準は保つんだけど、それ以上のものはないですね。膝の曲げ伸ばしがずごく気になって(勉強になったけど)、音楽がずっしりと安定感のある響きにはならないもどかしさがあって、ずっと表面的に(綺麗ではあるけど)流れてたという感じでした。

今日(21日)は、ハンブルクに移動しました。しかし乗ったICEがベルリンハウプトバーンホフを出て10分も経たないうちに故障。ものすごい音がして列車は急停車。2時間立ち往生の末近くのシュパンダウというところまでなんとか動かして、デュッセルドルフ行きのICEに乗って、それからハノーファーで乗り換えてくれと言われました。そしてそのハノーファーからケルンの方から来たハンブルク行きのICEに乗って計6時間かけて移動しました。事故がなければ1時間45分で着くはずだったんだけど。やっとチェックインして今このブログを書いています。今日はハンブルクでは何もコンサートやオペラを予約してなかったのが不幸中の幸い!

旅にはハプニングがつきものですね。

あすはシモーネ・ヤングの指揮するハンブルク・フィルそして23日からはウィーンに行きます。

      hakaru matsuoka

| | コメント (1)

2008年5月15日 (木)

美保神社に御参りしてきました

松岡究です。5月9日から13日までミンクス室内管の演奏会と米子第九合唱団の6月1日のコンサートの練習で米子に滞在しておりました。帰京する13日は久々にゆっくり帰ろうと思い、皆生温泉でゆっくりした後、15時40分の飛行機を予約していたのですが、その飛行機に不具合が発生し、その代替として沖縄から代わりの飛行機を持ってくるまでの2時間半、急に思い立って空港からタクシーで美保神社へ。

ここは恵比寿様の総本山で大黒様の出雲大社と並んで、ぜひ行きたかったところでした。鄙びた趣のある漁村と美しい海を後目に、一路美保神社へ。その鳥居をくぐると空気が違うのに大変感動しました。神々しい澄んだ空気が神社の中に満ちており、大いに気持ちがリフレッシュされました。

行き帰りで約1時間、空港に着くと予定より早く飛行機が着いたとかで、もう搭乗が始まっていました。一瞬ヒヤッとしましたが、思わぬ神様からの恩に大いに感謝いたしました。

   hakaru matsuoka

| | コメント (0)

2008年5月 2日 (金)

出雲大社「平成の大遷宮」2

松岡究です。昨日出雲大社の平成大遷宮に伴う、本殿公開に行ったことをお伝えしましたが、今日は少々詳しくお伝えしたいと思います。

4月28日から5月10・11日(ベートーヴェンの7番他、ミンクス室内オケ定期とアザレアの街音楽祭オープニングコンサートの指揮)と6月1日(米子公会堂・米子市音楽祭50周年記念コンサートの指揮)のリハーサル目的で米子に滞在しており、このオーケストラでオーボエを担当している20年来の友人である古川さんの勧めもあって、たまたま時間ができた30日に出雲大社に御参りしたわけです。

朝8時8分発の「あさかぜ」というなんと2両編成の特急で出雲市へ行き、約20分の待ち合わせで、一畑電鉄に乗り換えて出雲大社へ。しかしこの電車も何と1時間に1本しかありません。出雲大社へは川跡という駅で乗り換えます。

大社駅から大社本殿までは、改札を出ると右へ歩いて約1キロでしょうか。歩くにはちょうど良い距離です。大きな鳥居を抜けると松の大木が並ぶ参道をずっと歩いていきます。その後は昨日書いたとおりですが、本殿に上がる前に約20人ずつのグループに分けられ、回廊を右回りに前のグループが見終わるまでそれぞれの3つの回廊で待つことになります。最後に正面に来たときに簡単な説明と天井の「八雲之図」を見ることができます。

その後は彰古館でたくさんの大黒様を見、本殿の周りを一周して、隣の島根県立古代出雲歴史博物館に移動。チケットを買ってはいると、まず正面に「古代御本殿心御柱」が展示されてありました。この巨大な柱が発見されたことで、いろんな学者によって古代の出雲大社のあるべき姿が模型で作られたことは有名な話ですが、実際にその模型を見ると(5つ違う学者による模型が展示されてありました)その本殿に向かう長い壮大な階段?と本殿を見ると、是非タイムスリップして実際に見てみたいというロマンを掻き立てられました。時間がなく大急ぎで見て回ることになり、もう少し時間がほしいところでした。次回はじっくりと見たいものです。

その後大社の鳥居のすぐ隣にある「高田屋」という和菓子店でカステラと羊羹を買って、また大社駅から今度はそのまま一畑電鉄で松江宍道湖温泉駅という終点まで約1時間の旅。宍道湖の北側を撫でるように走っているので、その車窓は大変素敵です。松江宍道湖駅からバスに乗ってJR松江駅へ。今度は普通列車(ワンマン)に乗り米子に帰ってきました。ホテルに4時ころ着き、一休みした後、夜は仕事。

仕事で地方に行くことが多いのですが、ほとんどがホテルと仕事場・本番会場くらいしか知らないものです。しかし今回こういう時間が取れて大変良かったと、感謝しております。

   hakaru matsuoka

| | コメント (0)

2008年5月 1日 (木)

出雲大社「平成の大遷宮」

松岡究です。昨日(4月30日)出雲大社に行ってまいりました。高校の修学旅行以来の訪問でした。ちなみに高校のときの修学旅行は、秋芳洞・秋吉台~萩・津和野~出雲大社・日御碕と言うルートでした。

出雲市駅で一畑電鉄に乗り換え、出雲大社下車。そこから右へ行くとすぐ大きな鳥居があり、約7・800メートルの参道が続きます。その参道には大きな松が連なり、神様の住んでいらっしゃる所へいく様な雰囲気に満たされていきます。もうかなりの人出があり、お目当ての本殿に行くとテントが張ってあり、そこで本殿を拝観するための記帳をしました。待つこと約30分、靴を脱いで本殿に上がり、右回りに本殿を一周。そうして最後に正座して、天井の八雲之図を拝見しました。神様は平成25年まで仮本殿に引越しなさり、今年から5年間、約80億円かけて本殿を修復するそうです。八雲之図は約230年一度も塗り替えられることなく、今も色鮮やかに天井に描かれていました。

60年に一度の修復が義務付けられている、ということは今年をはずすと60年先にしかまた見れないということです。もし時間ができるのであれば、ぜひお参りすることをお勧めいたします。出雲大社は大国主大神を祀ってあり、また本殿奥の彰古館にはいろんな大黒様が展示されてありました。(大国転じて大黒なのでしょうか?どなたか教えていただくとありがたいです。)

無案内で申し訳ないのですが、日本の神のルーツがここにあると思うと、何か神秘的なものを感ぜずにはおれません。

   hakaru matsuoka

| | コメント (1)

2006年4月 5日 (水)

ベルリンの隣ポツダムに行きました。

松岡究です。今日はコーミッシェオパーの佐藤さんご夫妻と「宝」という日本食料理店で昼食をご一緒しました。「宝」と言う店はちょうどクーダムの駅と有名なデパートKADEWEの間にある珍しく回転寿司もやっている綺麗なお店です。それぞれがトンカツ定食、てんぷら定食、刺身定食、サケの照り焼き定食を頼み舌鼓を打ちました。ご飯もおかわりが出来て10ユーロちょうどです。佐藤さんの奥様はれっきとしたドイツ人ですが、佐藤さんと結婚なされてから、一段と日本食が好きになられたようで、とにかく毎日ご飯と味噌汁は欠かさないと言うより、それさえあれば満足なんだそうです。もともとバレリーナだったのでスタイルは本当にすばらしく、その体質に和食は合っているんでしょうね。

この日は実に変な天気の日で、まずとても寒く気温は2~3度しかありませんでした。食事が終わって帰ろうとすると急に雹が降ってきて車のボンネットにはあっという間に1センチくらいの氷が積もってしまいました。それがやんだかと思うと今度は急に晴れ渡って、物凄い風が吹き、これではどこも行けないというので、そのまま家に戻り傘を持って再び家を出ました。その時は本当にいい天気だったので、急遽ポツダムに行こうということになりました。

ポツダムはご存知と通り「ポツダム宣言」がおこなわれた所で、そこにあるサン・スーシ宮殿は余りにも有名です。私の家からUバーンの終点シュテークリッツまで行き、そこでSバーンに乗り換えて、終点のポツダムまで約40分の短い旅です。ポツダムの駅を降りて約10分ほど歩くとフィルム博物館が左手にあり、右手にはニコライ教会があります。それを通り過ぎて5分くらいすると所謂繁華街、とてもおしゃれで綺麗なブランデンブルグ通りをずっとそうですね15分くらい掛けて歩いていくとやっと、サン・スーシパークに到着します。この中はまた物凄く広いので、今日は絵画館とサン・スーシ宮殿を外から眺めるだけで終わってしまいました。以前2・3度来た時一人で歩いてみて回ったのですが、このパーク全体をくまなく歩きますと、5時間位かかりました。それくらい広く見所のたくさんあるところではあります。ぜひベルリンお越しの際はベルリンだけではなくポツダムにも行かれることをお勧めします。

        hakaru matsuoka

| | コメント (0)