2006年4月11日 (火)

ドイツの食べ物について4

松岡究です。今日は一休み。またおいしい物についてちょっとお話してみます。ドイツでは今の時期になると、ホワイトアスパラ(Spargel)が出回り始めます。そして果物ではイチゴ・赤スグリなどの所謂ベリー類。

ホワイトアスパラを去年初めて買って自分で調理してみたんですが大失敗!グリーンアスパラとは違って、しっかりと皮を剥かないと食べられません。私はそんなことも知らずそのままゆでて、さあ食べようと口に入れた途端、手ごわい繊維の塊にびっくり。そのまま生くずかご行きでした。上の方のツクシンボウのようなところは剥かなくて大丈夫ですが、全体の3分の2にあたる茎?の部分はしっかりと皮むきをしないといけません。しかし2度目からは大変おいしく食べています。昨日も15本くらい食べました。私はマヨネーズ(こちらのマヨネーズは卵の風味がしっかりしている物が多いようです)かあるいはジャガイモのサラダと一緒に食べます。勿論ドイツの家庭ではいろんな食べ方があるようです。聞いた話ではゆでるより蒸す方がいいという話も聞いたことがあります。

イチゴは日本のものとは違って野性味たっぷりです。大体500グラムで2ユーロくらい。大きさはごついのから普通のイチゴの形をしたものまでさまざまで、味も酸っぱかったり、甘かったり一度に色々味わえてしまいます。日本のように品種改良が進んでいないと言うかほったらかしと言った方がぴったり来る感じです。他のベリー類も同じですね。この前も書きましたが、このベリーを所謂ケーキにたくさん使って、冬とは違ったケーキが登場してきます。これはおいしいですよ。3日前にもその赤スグリ(Johannisbeere)のケーキを初めて食べましたが、程よい酸味と甘さでGut!

まだまだ寒いベルリンですが、味覚は春になっています。

    hakaru matsuoka

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2006年3月24日 (金)

ドイツの食べ物について3続

松岡究です。先日中華について少し書きましたが、今日はその続編です。ベルリンには「アジアンショップ」なる中国・韓国・日本その他アジア諸国の食べ物や食器あるいは炊飯器(つまりアジアでしか手に入らないアジア特有のもの)を売っている店がかなりあります。私の散歩する範囲にも3件のアジアンショップがあります。例えば納豆(冷凍)・豆腐・にら、あるいは魚介類の冷凍物、みそ・しょうゆ、カレー・あんこ、ビールではキリン・アサヒ・青山・ギンガ等々、高いのですがかなり手に入ります。しかし日本固有のもの意外はほとんど中国からの輸入物です。面白いことに、例えばスライスした干ししいたけの袋には「香ばしい」ではなく「香ぱしい」と印刷されてありますし、「日の出」という米には「hinode]ではなく、「shinode]と読みがふってあるのです。どうしてこんな読みになってしまうのか?例えば昔ゼンジー北京というお笑いの手品師がいらっしゃいましたが、かれの日本語のまね(彼は生粋の日本人だそうですが)なんかは、この振り仮名の読みに近いものがあったような気がしてるんですけど。

お知らせ

今月25・26日、中野ゼロホールにてビゼーの「カルメン」を指揮します。若し時間が有れば是非お越しください。開演は両日とも午後3時です。詳細は東京オペラプロデュースのリンクから入って、お確かめください。

         hakaru matsuoka

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2006年3月19日 (日)

ドイツの食べ物について3

松岡究です。今日はベルリンの中華についてちょっと書いてみます。以前にも私の行きつけの中華屋が2件あることは書きました。一軒は中国人がやっている店、もう一軒はベトナム人がやっている店です。中華はやはりインビス系(立ち食い)の店と、所謂給仕が料理を運ぶ店とあります(こちらは原則としてチップがいります)。そのインビス系ですが、中華とタイ料理、たまに寿司まで扱っているところがたくさんあるんです。すしをやっているからと言って日本人がやっているとは限りません。むしろ見よう見まねで、巻物中心で寿司をおいていたり、時々握りもおいていたりと多種多様です。味はそこそこで日本人として見方をやさしく見れば「まあいいか」てなところでしょうか。日本人がやっている店は大体において値段が高いので、こちらがいくら本場だと言っても現地の人にとっては安くうまいところが良いわけで、かなり競争は厳しいようです。店の名前も例えば「松州飯店」「タイ・ジャパン」など。ドイツ人あるいはヨーロッパ人には、日本人・韓国人・中国人・ベトナム人等々みんな同じ・一色単なわけです。我々日本人がヨーロッパ人を見るとどこの国の人かわかりませんよね。中には外人と言えば全部アメリカ人という人もまだかなりいらっしゃるでしょう。それと同じことがあるわけです。オペラでも面白いことがありますよ。以前留学していたハンガリー・ブダペストの国立歌劇場の「蝶々夫人」、蝶々さんが登場してきたときに合唱団がしたお辞儀はまるでアラーの神にするような、胡坐をかいて手を上に上げて腰をそのまま折るようなお辞儀でしたし、衣装もまるで中国人でしたし・・・・上げれば限がないんですが、そういう文化音痴的なことが時々起こります。

直行便でいくら12時間で着くといっても、やはりまだ遠いんですね、アジアとヨーロッパは。日本は今も、例えばルフトハンザの雑誌には「FAR EAST」と未だに書かれています。そういえばスウェーデンの音楽祭に行った時にあるスウェーデン人から、「どうして日本人が西洋音楽を理解できるのか俺には理解できない」と面と向かって言われたことがあります。まだまだですよね、本当に地球が一つになるのは。別に無理に一つにならなくてもいいんですが、いろんな意味で偏見や誤解がまだありますね。料理一つ取ってみてもこんなにごちゃごちゃしてるんですから、無理もないんでしょうか。つまり寿司も中華も同じ料理の範疇になってしまうんですね。ドイツ人にしてみれば。

       hakaru matsuoka

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2006年3月 8日 (水)

ドイツの食べ物について2

松岡究です。この前はパンのことについてお話したんですが、今日は「気楽に食べられる料理」と言うことで、お話してみたいと思います。

私は週に必ず行く店が3軒あります。一つは中国人がやっている中華料理屋。2つ目はベトナム人がやっているアジア料理屋(ビストロ)。3つ目はトルコ人がやっているビストロ。ビストロとは、所謂立ち食い、ファーストフード系の店のことを言います。この3軒は必ず行くんです。それで今日は3つ目のトルコ料理のことについて話してみたいと思います。

ドイツにはトルコ人がたくさん住んでいて、それが大きな社会問題にもなっている部分がありますが(実際ヴィザの更新なんかに外人局に行くと並んでいるのは80%はトルコ人です。)、ほとんどの人は一生懸命に働いています。その最たる働き口は言うまでもなくトルコ料理屋ですね。

ベルリンではSバーン(地上を走る電車、東京で言うと山手線や中央線みたいな奴)とUバーン(地下鉄)が平日は朝の4時から夜中の1時まで、週末は終日走っていますが、この駅のどこにも必ずと言っていいほどトルコ料理のビストロがあります。勿論駅だけではなくて大きな通り、繁華街にも必ずあります。私の行きつけの店はUバーンの駅の上にあるのですが、いつも行くとDoenner Teller(ディナー・テラー)というものを頼むんです。(ここの店は5.5ユーロです。)直径40センチ位(35センチ位かも)の大きな皿にそいだ山盛りの肉と豊富な野菜(多分10種類以上)そしてライスかポム・フリッツ(フライドポテト)のどちらか、その上にソース(チリ系、マスタード系、マヨネーズ系の中から選ぶんですが、全部と言えば全部かけてくれます)をかけて食べるんです。そのおいしさにはまってしまって僕は、最初にベルリンに来た時は毎日行きました。肉は大きな肉を串刺しにして、それを盾にしてぐるぐる回しながらゆっくりと焼いていくんですね、そして長い包丁で薄くそれを削いで、盛り付けるわけです。多分200~300グラムあるんじゃないかな。もう腹いっぱい!!それを食べた日はもう何も入らない感じです。手軽に食べるには「ケバブ」と言うのを皆頼みます。本当はそれが主流です。2~2.5ユーロくらいで買えるんです。客の80%がこれを買って行きます。袋状になったパンの表面をこんがりと焼いてその袋の中にこれでもかと言うくらい肉と野菜を詰め込んで、それを今度は押し固めてサンドイッチ風に食べます。普通の日本人の方ならこれでもう充分でしょう。とにかく手軽でおいしく、また野菜も豊富に取れますから栄養も偏ることなく食べることが出来ます。日本人にはドイツ料理なんかよりこういったものの方が口に合うと思いますよ。

安いし、うまいし、栄養満点。一度お試しあれ!但し、僕の日本でのドイツ語の先生にこの話をすると、「Oh !MY GOD」と言っていました。嫌いなんですこの先生は。

       hakaru matsuoka

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2006年3月 2日 (木)

ドイツの食べ物について 1

松岡究です。今日はドイツでの食べ物について少し話してみたいと思います。

まずパン。こちらでは勿論「ブロート」ですが、皆さんご存知の通りドイツのパンって、日本のパンとは大違いですよね。その食感や味の違いに戸惑われたり、嫌いな方また逆に大好きになった方、さまざまだと思います。私の知り合いですが、大阪市民管弦楽団の元団長さんでトロンボーンを吹いてらっしゃる武友さんと言う方がいらっしゃいます。この方は食のプロで、ある大きな会社の勿論幹部でいらっしゃいますが、ちょくちょく海外(ドイツも含めて)へ行かれて、食材を輸入したりなさっていらっしゃいます。その武友さんに教えていただいてとても腑に落ちたことがあるんです。それは「日本のパンは生鮮食料品だけども、ドイツのパンは保存食です」 なるほど!!!それを知ってから僕は両方のパンを美味しく味わえるようになりました。それまでは「日本のパンはふにゃふにゃして味気ない。ドイツのパンはごわごわしすぎて食べるのに一苦労」などと不平不満が先に口を付いて出ていたんですね。それがそのことを教えていただいてから、両方のいいところが目に付くようになって、おいしく頂けるようになりました。とても有り難かったです。

こちらのパン屋は「ベッケライ(Baeckerei)」といいます。Backenされた(焼かれた)パンやケーキ等の焼いたものが売ってる店という意味です。パン屋だからパンだけしか売ってないということではなく、焼いたものを売ってる店ということです。だから焼いたケーキとかがショーケースに美味しそうに並べられていて、パンは後ろの棚に並べられています。大体どの店もそうしてます。

日本で言うケーキ、つまり生クリームだとかチョコでコーティングしたケーキを売ってる店は、別に「コンディトライ(Konditorei)」といいます。ちょっと違いますけど、いまは一緒になってる店も多いですね。こちらで食べると大きさは日本の倍くらいのが大体出てきます。こちらに旅行なさって色々食事されるのはいいんですが、大体全てが日本の5割り増しから2倍くらいの量が出てくると思って間違いないと思います。(一部違うところもあるんですが、それは後日書きます。)例えばご夫婦で旅行する場合、2人だからケーキも2つ飲み物も2つとか頼んじゃうと、もう昼食や夕食は半分も入らないと思います。それに大体甘いです。甘すぎると言ってもいいかも。私もそれで何度夜中に苦しくてもがき苦しんだことか。

また近いうちに食べ物のことについて書きますね。

      hakaru matsuoka    

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