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2011年3月19日 (土)

音楽家として・・・

松岡究です。

改めて今回の大震災で亡くなられた方々の冥福を祈り、また被災された方々のお見舞いを申し上げます。

今月3月1日に私は父を亡くしました。父は先天的な心臓奇形で、本来であれば20歳くらいで亡くなるのがほとんどだそうです。私や妹はこの世に存在していなかったかもしれません。しかしながら本当に生命力の強い男でした。享年80でしたが、本当にたくさんの仕事をして亡くなりました。ある意味医者冥利に尽きたのだと思います。3月6日米子でブラームスの「ドイツレクイエム」を演奏することになっておりましたが、素晴らしい演奏をみんなが繰り広げてくれ父へのいい餞になりました。

そして3月11日、大震災。私は13日の高松でのコンサートのために12時羽田発のANAで高松入りしていました。2時56分家内から半分泣き声で電話がありました、「ものすごい揺れなの・・・」。テレビをつけるとテレビ局が右往左往して、大地震のさまを伝えていました。そして刻一刻とその惨状を伝えていきます。その日の夜の合唱のリハーサル、そして翌日のオーケストラのリハーサルと合わせのリハーサル。その中で今回のモーツァルト「レクイエム」を亡くなった方の魂にささげましょうということになり、13日の本番で黙とうをささげ、演奏いたしました。オケも合唱もそしてソリスト(渡辺理香、伊原直子、若井健司、多田羅廸夫)も全員が素晴らしい演奏を繰り広げ、私たちの演奏はその魂に届いたに違いないと思いました。

レクイエムを連続して演奏することもめったにないことですが、それを本当にレクイエム(鎮魂歌)として演奏できたことに、私は音楽家としての因果を感じています。そしてこれから音楽家として何ができるかを考えていきたいと思います。

       hakaru matsuoka

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