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2010年5月 5日 (水)

学校公演をして感じること

松岡究です。

昨年から日本オペレッタ協会の音楽監督、東京ユニバーサルフィルの専任指揮者をやらせていただいており、当然のことながら学校公演も指揮しています。

そんな中気付かせて頂くことが多々あります。そのひとつですが、特に小学生の発声のレベルがかなり上がっていると思われます。オペレッタの公演では、児童の皆さんにシューベルトの「のばら」を歌って頂くことが多いのですが、その時の歌声が実にきれいなのです。昔のように子供は大きな声で歌えばいい(ほとんど怒鳴って歌うのもOKという時代)というレベルははるかに超えて、裏声を実にうまく使っていることに驚かされます。初めはこの学校は音楽の先生が素晴らしいのだなと思っていたのですが(確かにそうなのですが)、昨今のポップス系というか所謂紅白に出るような歌手たちが裏声をうまく使っているということに影響されているのではと思うのです。

私が中・高生だったころは、かわいければ歌はお粗末でも・・・といった時代で、本当に聞くに耐えないかわいこちゃん歌手が大量に生産されていました。その後実力のある歌い手の時代になってきて、巷ではカラオケ(私は大嫌いです)が当たり前のようになってきた影響かな、と思ったりしています。そういった子どもたちに真の芸術を見せ、聴かせる学校公演は、身の引き締まる思いです。とても大切な仕事です。

時代はなんだかんだと言っても確実に進歩しているのを実感します。

   hakaru matsuoka

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