マズア指揮フランス国立管弦楽団ベルリン公演
松岡究です。今日は快晴の一日でした。日差しを浴びるとまだ太陽の力が強くて、「あ~まだ冬じゃないんだ」って思ってしまいました。9月の太陽はまだ強いですね。今週末あたりはもう少し暖かくなる予報が出ていました。
曲目 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品19
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
ピアノ:ダヴィッド・フレイ
指揮:クルト・マズア
会場はコンチェルトハウスで、超満員の盛況ぶり。舞台はいつもは大きなシャンデリアが照らしているんですけど、今日はシャンデリアは消して、普通の照明を使ってやっていました。この方が私も良いと思います。ベルリンシュターツカペレとか、コンチェルトハウスオケはシャンデリアの照明でやってるんですが、かなり暗くて見辛いです。今日は舞台がすっきり見えました。この方がずっといいですね。
ピアノのフレイはまだ26歳の新人ですが、とても瑞々しい音を持ったハンサムなピアニスト。きっとこれから人気が出て、売れっ子になっていくんではないでしょうか。マズアのサポートもフランスのオケのちょっと明るめの音色の中にドイツ風の柔らかいニュアンスを出していて、このベートーヴェンの最初のコンチェルトにはとても似合った演奏になりました。アンコールではシューマンの「子供の情景」の第1曲を弾いたんですが、ここでまたもや携帯が鳴りました。どうなってるんでしょうね?マナーは地に落ちたかな。
後半のブルックナーは、うるさくなく、また重厚でもない、何と言うか爽やかな感じの音楽になりました。マズアというドイツの巨匠とフランスのオケが演奏するブルックナーは、形こそ大変オーソドックスですが、その聴こえてくる音色と感じはアルプスと言うより草原と言うに相応しく、教会というより地中海に見えるような白い家並といった感じでしょうか。しかし素敵な演奏だったと思います。ただ2楽章でシンバルが落っこちてしまいました。シンバルはその一発のためだけに舞台にいるので、彼?(見えなかったので)はただ舞台に座っていただけの人になってしまいました。また2楽章の最初でも携帯がなり、マズアがawwww・・・と思わず声を出していました。何とかならないですかね、携帯。
ドイツの指揮界は今やマズアが巨匠中の巨匠でしょう。彼は今年80歳ですが、かくしゃくとしています。ヴァントもクライバーもいなくなり、サヴァリッシュやシュタインは引退状態と言う現在、曲が終わった途端に皆が一斉にスタンディングオベイションになったのも、ドイツ人が彼を宝として思っているのではないかと、大変敬意を払っているのではないかと思わずにはいられませんでした。
hakaru matsuoka
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