« ベルリンドイツ交響楽団演奏会 | トップページ | ネーメ・ヤルヴィ指揮ベルリンフィル »

2007年9月27日 (木)

ライプツィッヒ ゲヴァントハウス管弦楽団演奏会

松岡究です。昨日からベルリンは寒いベルリンに戻りました。でも今日はちょっと寒さは和らいでいましたが。

曲目   シベリウス :交響詩「タピオラ」

      シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調

      ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調「英雄」

  ヴァイオリン:ジュリアン・ラクリン

  指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

会場は7~8割くらいの入りでしょうか。指揮のブロムシュテットも今年80歳だそうです。マズアもそうですから、時の流れは速いものです。シベリウスはブロムシュテットのお得意としている作曲家といわれています。しかしながら私にはそうは思えないのです。今回もちゃんと音にはしているんだけど、何が言いたいのか今ひとつ伝わってきません。シベリウスは、例えば2番の交響曲までの愛国心に満ちた感動的な部分と、3番以降に見られるように自然や神秘(色々な伝説や物語等も含めて)を歌い上げ、そして例えば4番のように精神的・内向的な面を持つ作曲家だと思っているのですが、ブロムシュテットの演奏はそのどれにも属さないと思えるのです。

ラクリンのヴァイオリンは大変美しく、決して大きな音ではありませんが伸びやかな抒情があります。またどちらかといえば明るい音色で、かつしっとり感もあり稀有の才能でしょう。第1楽章冒頭の美しさは例えようもなく、また2楽章の叙情性や3楽章の躍動感も素晴らしいものでした。ただブロムシュテットの音楽が合わせに重きを置いているため、この曲の表現としての方向性があまり感じられませんでした。

最後の「英雄」。これはとてもいい演奏だったと思います。引き締まったテンポ感と表現はとても80歳とは思えません。オケもその速いテンポを見事に弾ききり、素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれました。ブロムシュテットの音楽はこの曲に限らず、ほとんどアゴーギクの幅がないのが特徴です。ですから時に単調になって聴こえてくるところもあり、それがいささか残念でした。しかし彼の息の音が会場中に響き渡り、気合が入っているのはいいのですが、それがまた聴いている人の集中を妨げたこともまた残念でした。

   hakaru matsuoka

|

« ベルリンドイツ交響楽団演奏会 | トップページ | ネーメ・ヤルヴィ指揮ベルリンフィル »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ベルリンドイツ交響楽団演奏会 | トップページ | ネーメ・ヤルヴィ指揮ベルリンフィル »