ベルリンドイツオペラ ワグナー「トリスタンとイゾルデ」
松岡究です。今日も暑い一日でした。もうほとんど気温はこちらでは夏の気温に近いです。
演目 ワグナー:「トリスタンとイゾルデ」
配役 トリスタン:クリスティァン・フランツ
イゾルデ:ガブリエレ・シュナウト
マルケ王:ハンス・ペーター・ケーニッヒ
クルヴェナル:マティアス・ゲルネ
ブランゲーネ:ぺトラ・ラング その他
指揮:ペーター・シュナイダー
演出:ゲッツ・フリードリッヒ
今日は日曜でしたから、17時に始まってちょうど22時に終演でした。まず指揮のシュナイダーはきびきびしたテンポ感と手馴れた(多分100回位は振っているんじゃないかな)棒さばきで、オーケストラから実に美しい音を引き出していました。前奏曲の途中まではオケもまだ乗ってないというかちょっと温まってない感じがしましたが、前奏曲の後半になると全体がよくブレンドされたいい音になってきました。ただ全体の味付けはあっさりぎみで官能的な音楽は聞えてきませんでした。
歌手の中ではトリスタンのフランツとマルケ王のケーニッヒは誰が聞いても素晴らしい歌唱だったんじゃないでしょうか。フランツは豊かな声量と決して張り上げないでも充分に通る声をコントロールする技術を持っているように見受けました。そしてケーニッヒは持ち前の堂々とした声で存在感を示していました。問題はシュナウトで声量は豊かですし超えも悪くないのですが、歌い方に少し癖があって、下からちょっとずり上げるのは聴き苦しい感じがしました。(数名カーテンコールでブーイングしてました)しかし存在感は立派なもので最後の「愛の死」は感動しました。
フリードリッヒの演出も奇を衒わず大変素直にその世界に入り込め、昨年シュターツオパーで見た演出より個人的には好きです。
しかしワグナーとなると本当にドイツ人は好きなんですね。最後のカーテンコールの騒ぎ方は普通のオペラの時とはちょっと違う感じがします。
hakaru matsuoka
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