ベルリンドイツ交響楽団演奏会
松岡究です。きのうから急に冷え込んできました。2日前までの夏を思わせる陽気はどこかへ行ってしまって、何とも冷たい風が吹いています。
曲目 モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番ハ長調Kv503
エネスコ:交響曲第3番ハ長調作品21
ピアノ:ルドルフ・ブッフビンダー
合唱:ベルリン放送合唱団
指揮:ローレンス・フォスター
はっきり言えば、来なきゃ良かった。この4月にバレンボイムやブーレーズ、その前はヤノフスキ、メッツマッハー等を聴いてくると、ちょっとどうかな。
まず、ブッフビンダーのピアノは繊細かつスピード感を出そうとしているのに、フォスターがやかましくオケを振るものだから、繊細さがどこかへ行ってしまって、騒々しさだけが印象として残ってしまいました。30年前の日本のよう。
後半のエネスコの交響曲は曲も演奏も「何じゃらほい!?」ってな感じ。またしてもフォスターの騒々しい棒が目に付きました。そして音楽も何を言いたいのか皆目わからず、ずっとメゾフォルテとフォルテが鳴っているだけで、オケのフレージングの処理が全くされていない感じで、旋律も和音もそして各楽器の主張も皆お団子状態。
拍手もそこそこに切り上げて早く帰路につきましたが、Sバーンが工事の影響でダイヤがめちゃくちゃ。ついてないときはついてないものですね。
hakaru matsuoka
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コメント
これを読んで、ロシア語通訳の米原万理さんが「ガセネッタ&シモネッタ」に書いていらしたことを思い出しました。ショスタコービッチが子どもだったロストロポービッチとリヒテルに向かって「世の中にはピアニストを名乗る輩が掃いて捨てるほどいるが、大多数はピアノ(小さな音)が弾けたためしがない。ぼくに言わせりゃ、メゾフォルティストだね。これになるのが一番簡単だってことだ。」と言ったそうです。米原さんも書いていますが、色々な職業にも通じることですね。歌はもちろん。ちょっとドキッとしました。
投稿: はりこ | 2007年4月22日 (日) 23時09分