ブーレーズ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第8番「千人の交響曲」 ベルリンフェストターゲ
松岡究です。今日までがイースターでした。街は相変わらず閑散としています。勿論ベルリンの中心部は観光客等で賑わっています。
曲目 マーラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」
ソプラノ:トゥウィラ・ロビンソン、ソイル・イソコスキ、アドリアーネ・クヴェイロズ
アルト:ミシェル・デ・ヤング、シモーネ・シュレーダー
テナー:ヨハン・ボータ
バリトン:ハンノ・ミュラー・ブラッハマン
バス:ロベルト・ホル
合唱:ベルリン国立歌劇場合唱団、アウレリウス児童合唱団
指揮:ピエール・ブーレーズ
この曲も私にとって昔から疑問が多い曲です。一度だけずっと以前に合唱指揮を担当したことがあります。曲は第1部と第2部に別れているのですが、その時からその完成度が違いすぎるんじゃないかとずっと思ってきました。
第2部は文句なく素晴らしい音楽です。マーラーのこの世を達観したような清透な音楽が聴くものを感動に導く素晴らしい音楽。しかしそれとは逆にあの第1部の大味な音楽はいつも解せないのです。約25分間のフォルティッシモの嵐には辟易してしまいます。今回その疑問を問いてくれるヒントが見つかるかと期待していたのですが、やはりダメでした。ブーレーズにしても大味な音楽そのまま!どうしたらこの音楽を自分の中で料理できるんでしょうか?未だにわかりません。
今日もコンサートは大成功。第2部の終わりの方は本当に感動しました。ブーレーズもオケも合唱も本当に感動的な音楽を奏でてました。
歌手達はただあまりやられない曲だけに少々力みが加わって皆フォルテで歌いまくり、ブーレーズとオケの奏でるニュアンスに遠い人が多かったですね。歌手の弱点はまさにここにあるのに!もう少し音楽が聴きたかったです。
hakaru matsuoka
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コメント
8番1部の できの悪さを指摘する声は多分始めて聞いたのでうれしかったです。
この部分はマーラーの中でも最も練れていないもので 音楽としては浅くて最もつまらないものでしょうね。
どっちかといえばマーラー的でない音楽ですね。
要するにこれは単なる祝典序曲だと理解するしかない曲であり アイデアはいいかもしれないけど冗長性のみが印象に残ります。
それにしてもマーラーらしくない!
祝典序曲というのは 私が知る限り三善晃のおそろしく凝縮した1970年の傑作を除けば どれもこれもつまらないものです。
しかしせめて15分にまとめて欲しかった!
そうすれば かなり凝縮したすばらしい序曲になったでしょう!
投稿: 田中邦彦 | 2007年4月14日 (土) 11時44分