ピエール・ブーレーズ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第3番 ベルリンフェストターゲ
松岡究です。昨日一昨日と風邪を引いてしまいました。今回のベルリンフェストターゲはバレンボイムとブーレーズによるマーラー交響曲と一連の歌曲の連続演奏会。全チケットを買ったのですが、風邪でダウン。一昨日のバレンボイムの1番、クヴァストホフの「亡き子」、昨日のブーレーズの「復活」は残念ながら聴けませんでした。しかし今日からは最後の9番まできっちり聴きます。
曲目 マーラー:交響曲第3番 ニ短調
アルト:ミシェル・デ・ヤング
合唱:ベルリン国立歌劇場合唱団女声
児童合唱:アウレリウス 児童合唱団
指揮:ピエール・ブーレーズ
お見事!と言うのがふさわしいとまず思いました。昨年確か80歳になったブーレーズは全く年を感じさせません。まさに隅々まで曲を把握している感のある全く無駄の無い動き。ですから、オーケストラは大変のびのびと弾いて、吹いているのが良くわかります。そして紛れも無くマーラーの音楽がそこから聞えて来るのです。完璧なマエストロの仕事!
こんな経験はあまりしたことがありません。心の内面をえぐられるわけではありません。また感動したと言うのでもないのです。しかし見事なんです。ホルンやバンダのトランペット(ポストホルンで吹いてはいませんでした)がひっくり返ったりしたことが数度ありましたが、音楽の佇まいと言うか、フォームは余りにも美しいと言った方がいいのかもしれません。変な言い方ですが、綺麗な女性を見てその美しさに感嘆するのみで、全くあちらに考えが行かないのに似てる、と言うことでしょうか。
6楽章などは聴衆全員が息を凝らして聞き入っているのですが、その音楽は室内楽的な美しさはあるものの、心には響きませんでした。残念!と言うより当然かもしれません。
聴衆は沸きに沸いて圧倒的な成功。でも私は早めに家路に着きました。
hakaru matsuoka
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