バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第5番 ベルリンフェストターゲ
松岡究です。昨日5月6日の演奏会の告知をしましたが、オーケストラのことを何も書いていませんでした。申し訳ありません。オーケストラはZERO合奏団といって、私と音楽をしたい人が集まって出来た私にとって大変大事で嬉しいオケです。宜しくお願いいたします。
今日は昼にこちらで特にドイツ語の翻訳などでお世話になっている関さんとお会いしました。仕事がイースターで4日間休みだと言うことでした。彼女は大のベルリン交響楽団ファンで勿論定期会員でもあります。
それから夜は本当にばったりと25・6年ぶりで指揮者の鈴木織江君に再会。彼もちょうどこのフェストを聴きに来たと言う事で、フィアンセでメゾソプラノの藤井亜紀さんとご一緒でしたが、終演後2時間ほど一緒にビールなどを飲みながら歓談しました。楽しい時間を過ごしました。鈴木君どうもご馳走様でした。
と言うことで盛り沢山な一日。
曲目 マーラー:リュッケルトの詩による歌曲集
交響曲第5番嬰ハ短調
バリトン:トーマス・クヴァストホフ
指揮:ダニエル・バレンボイム
今日の演奏も昨日とはまた違った意味で、素晴らしい演奏でした。まずクヴァストホフの歌唱が、いつもながら人間味を帯びていて素晴らしい。声のテクニックを超えて、作品の内面いつも迫ろうとする姿勢が良くわかる人です。そしてそれが彼の人間性と情熱的な表現力と相俟って人をひきつけずにはおれない演奏をします。今日も全くそうでした。バレンボイムの伴奏も劇的な部分と静寂な部分がはっきり描き分けられ、オーケストラがまた昨日にもまして絶妙なピアニッシシモ披露。名演でした。
後半の5番の交響曲。バレンボイムの激しい起伏の大きい表現がフィルハーモニーの中を駆け巡るといった感じでした。今まで聴いたことの無い圧倒的な迫力。聴いたことの無いピアニッシモのマーラー!去年一昨年とこのコンビで何度となくマーラーを聴いてきましたが、その結晶がここにありました。観客はスタンディングオベイションでバレンボイムをたたえていました。今日は聖金曜日。何か奇蹟が起こることが約束されてたんでしょうか?
このコンビは多分2年がかりでこのフェストに照準を合わせて、ブーレーズも交えて全交響曲を仕上げてきたのだと思います。定期演奏会や演奏旅行にマーラーを携えて何度も演奏し練り上げてきたのが今日の結果だったのでしょう。
バレンボイムはやっと自分の思いのままになるオーケストラ、すなわちシュターツカペレ・ベルリンにたどり着いたのではないでしょうか。世界最高のコンビかもしれません。
hakaru matsuoka
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