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2007年4月27日 (金)

帰国しました

松岡究です。昨日帰国しました。今回は5月6日の合奏団ZEROの第1回になる演奏会のため、また5月12日13日のミンクス室内オケの定期とアザレア音楽祭のオープニング演奏会のための帰国です。

5月6日 合奏団ZERO 第1回定期

    曲目:モーツァルト:交響曲第41番

        マーラー:交響曲第4番

5月12日ミンクス室内オケ定期

   曲目  モーツァルト:モテット「踊れ喜べ幸いなる魂よ」

        ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調

        ベートーヴェン;交響曲第8番ヘ長調

5月13日アザレア音楽祭オープニングコンサート

   曲目  5月12日と同じです。但しモテットは12日が恩田千絵さん、13日が寺内智子さんです。

「現代音楽」と言う投稿にロジカルという方から2つ指摘を受けました。一つはすみません、単なる変換間違いです。もう修正いたしました。それでも変ならまた指摘をお願いいたします。もう一つ90%と言うことですが、すみませんが統計的な数字ではありません。ただ「直感」と言うことでもなく、特にベルリンで現代音楽を聴く機会が多く10回に8・9回はと言うことでご理解いただければと思います。つまりそれくらい気持ちを動かされた曲は極めて少ないと言うことで、ご理解いただけたらと思います。

    hakaru matsuoka

  

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2007年4月25日 (水)

ベルリンコーミッシェオパー オッフェンバック「ホフマン物語」

松岡究です。今日は久しぶりにコーミッシェオパーの本番を聴きました。

演目   オッフェンバック:ホフマン物語

配役  ホフマン:ティモシー・リチャード

     オリンピア:コルネリア・ゲッツ

     アントニア:シネアド・ムルヘルン

     ジュリエッタ:カロリナ・グモス

     二クラス:ステラ・ドゥフェクシス 他

  指揮:キンボー・イシイ=エトー

  演出:ウィリー・デッカー

今年の2月にプレミエを出した新演出での舞台。

キンボーさんの指揮は大変流れが良くて、音楽が滞らないのがまず良かったですね。鳴らすところは鳴らして、舞台を盛り上げていました。歌手ではアントニアのムルヘルンが良かったです。この人は私がこのオパーに来た時から聴いていて、以前より声に硬さがなくなってきた感じがあります。もう少しビブラートの幅がなくなると素晴らしいんだけど。オリンピアのゲッツは声は良く出るんですが、この役にはちょっと質的に違和感があります。なんと言うか太いんですね、声の質が。だからいたぶられるかわいげなオリンピアでは決してなくて、ちょっと年取った感じに見えてしまいました。女声陣ではこの2人かな、取り上げたいのは。あとの人たちはちょっと印象が薄いです。

演出もそんなに奇を衒った感じはなくすんなりと入って行けて、いいんじゃないでしょうか。もっと良かったのは、3幕まで通しでやったことで舞台の緊張度が普段見る舞台よりは格段に良かったことが上げられるのではないでしょうか。ざっと2時間休憩無しで、最後の4幕が45分くらいと言うのも、舞台進行としてはかなり考えられていたと思いました。

    hakaru matsuoka

    

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2007年4月23日 (月)

小澤征爾指揮ベルリンフィル演奏会

松岡究です。昨日は内田光子さん、。今日は小澤征爾さんの登場(といっても20日から本番をやってましたので、今日が最終日です)。日本人の活躍する週間です。

曲目   ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品19

      ブルックナー:交響曲第2番ハ短調(1877年、ノヴァーク版)

  ピアノ:ピエール・ロラン・エマール

  指揮:小澤征爾

今日も素晴らしいコンサート。最初の協奏曲はエマールの美しいピアノと小沢さんの精力的なきびきびした音楽がとても魅力的でした。昨日の内田さんのベートーヴェンとは正反対の(作品が若いと言うこともありますが)、瑞々しい音楽。

後半のブルックナーが本当に素晴らしかったです。まずベルリンフィルからあのようなしなやかな美しい音を引き出していた小沢さんの力量に改めて感心しました。普段はオケの中がコンチェルト状態なのですが、こんなにオケとして一つにまとまっていたのは久しぶりです。絶品だったのは2楽章。柔らかいしなやかな音はここで一番威力を発揮。ピアニッシシモ(ppp)に至るまで、ベルリンフィルの音はオケとしての合奏能力を遺憾なく発揮して、美しさの極み。そして4楽章がまた素晴らしい。この楽章に勿論ウェイトをかけているというのが良くわかりました。そして美しい音に加えて重厚な音と迫力あるサウンドを作り上げ、ブルックナーの中で一番地味で、とりとめのない交響曲を本当に聞かせてくれました。聴衆も沸いて、オケが去った後も小沢さん一人再度カーテンコール。来月の再度の登場が大変楽しみになりました。

   hakaru matsuoka

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2007年4月22日 (日)

内田光子ピアノリサイタル イン ベルリン

松岡究です。今日もベルリンは寒い一日でした。でも明日か明後日にはまた20度を超える予報になっています。

曲目   ベートーヴェンプロ

         6つのバガテル作品126

         ピアノソナタ第28番イ長調作品101

         ピアノソナタ第29番変ロ長調作品106「ハンマークラヴィーア」

 ピアノ:内田光子

素晴らしい演奏会でした。彼女の最も素晴らしい持ち味は何と言ってもその極度の集中力にあると思います。昨年末のベルリンフィルとのモーツァルトはその彼女の持ち味が今ひとつ発揮されなかったように思いました。それでも良かったのですが。

しかし今日の内田さんは最初から自分のペースで出来るためか、素晴らしい集中力を発揮してベートーヴェンの3つの作品を見事に弾き切っていました。その体から出る音楽は指を通り越して会場にほとばしっていくかのよう。だから時折指と音楽のバランスが崩れる時があるんだけど、それを補ってやまない音楽が厳と存在しているのが素晴らしい。

コンチェルトをやるときは今度はご自分で指揮もなさった方がもっと成功するんじゃないでしょうか。それくらい体に音楽が出てました。

   hakaru matsuoka

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2007年4月20日 (金)

ベルリンドイツ交響楽団演奏会

松岡究です。きのうから急に冷え込んできました。2日前までの夏を思わせる陽気はどこかへ行ってしまって、何とも冷たい風が吹いています。

曲目   モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番ハ長調Kv503

      エネスコ:交響曲第3番ハ長調作品21

  ピアノ:ルドルフ・ブッフビンダー

    合唱:ベルリン放送合唱団

  指揮:ローレンス・フォスター

はっきり言えば、来なきゃ良かった。この4月にバレンボイムやブーレーズ、その前はヤノフスキ、メッツマッハー等を聴いてくると、ちょっとどうかな。

まず、ブッフビンダーのピアノは繊細かつスピード感を出そうとしているのに、フォスターがやかましくオケを振るものだから、繊細さがどこかへ行ってしまって、騒々しさだけが印象として残ってしまいました。30年前の日本のよう。

後半のエネスコの交響曲は曲も演奏も「何じゃらほい!?」ってな感じ。またしてもフォスターの騒々しい棒が目に付きました。そして音楽も何を言いたいのか皆目わからず、ずっとメゾフォルテとフォルテが鳴っているだけで、オケのフレージングの処理が全くされていない感じで、旋律も和音もそして各楽器の主張も皆お団子状態。

拍手もそこそこに切り上げて早く帰路につきましたが、Sバーンが工事の影響でダイヤがめちゃくちゃ。ついてないときはついてないものですね。

   hakaru matsuoka

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2007年4月17日 (火)

ティーレマン指揮ベルリンフィル演奏会

松岡究です。毎日良く晴れて気持ちのいい日が続いています。

曲目   シューマン:「ゲノヴェーヴァ」序曲

            :チェロ協奏曲

      ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68

  チェロ:アルバン・ゲルハルト

  指揮:クリスティアン・ティーレマン

最初のゲノヴェーヴァからティーレマンの音楽が炸裂!この地味な作品をここまで練り上げて演奏会に出せるのはひょっとしたら今はティーレマンくらいしかいないかもしれません。それくらい良く歌って、陰影のついた演奏でした。

次のコンチェルトはどうも評価しづらいですね。チェロのゲルハルトはとてもいい音色の持ち主。アルテミス四重奏団でも活躍してる彼には期待していましたが、曲が地味なのも禍して、何が言いたいのか良くわかりませんでした。ティーレマンの伴奏の方がいかにもドイツ音楽と言う感じで面白かったです。

最後のブラームス。昨年6月にラトルが4番をやったときもこれ以上何があるのかというくらいに凄い演奏でしたが、今日の1番もそれに匹敵しうる凄い演奏でした。冒頭のフォルテ一つの意味を持たせた演奏は初めて聴きましたし、全体的に陰影が濃くアゴーギクも大胆で、大きくうねる部分とささやくような優しい部分の対比が見事でした。全体が1楽章の繰り返しが無いのに55分かかる長大な演奏。でもこれほどまでに面白く、忘れていた「ドイツ的」という言葉を思い起こさせてくれました。

ティーレマンは間違いなくラトルの後継者になるでしょう(初日はラトルが会場に聴きに来ていたそうで、ティーレマンが挨拶していたそうです)。そしてその音楽は私に言わせるならば、フルトヴェングラーの再来を思わせられました。

   hakaru matsuoka

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2007年4月16日 (月)

ベルリンドイツオペラ ワグナー「トリスタンとイゾルデ」

松岡究です。今日も暑い一日でした。もうほとんど気温はこちらでは夏の気温に近いです。

演目   ワグナー:「トリスタンとイゾルデ」

配役   トリスタン:クリスティァン・フランツ

      イゾルデ:ガブリエレ・シュナウト

      マルケ王:ハンス・ペーター・ケーニッヒ

      クルヴェナル:マティアス・ゲルネ

      ブランゲーネ:ぺトラ・ラング   その他

  指揮:ペーター・シュナイダー

  演出:ゲッツ・フリードリッヒ

今日は日曜でしたから、17時に始まってちょうど22時に終演でした。まず指揮のシュナイダーはきびきびしたテンポ感と手馴れた(多分100回位は振っているんじゃないかな)棒さばきで、オーケストラから実に美しい音を引き出していました。前奏曲の途中まではオケもまだ乗ってないというかちょっと温まってない感じがしましたが、前奏曲の後半になると全体がよくブレンドされたいい音になってきました。ただ全体の味付けはあっさりぎみで官能的な音楽は聞えてきませんでした。

歌手の中ではトリスタンのフランツとマルケ王のケーニッヒは誰が聞いても素晴らしい歌唱だったんじゃないでしょうか。フランツは豊かな声量と決して張り上げないでも充分に通る声をコントロールする技術を持っているように見受けました。そしてケーニッヒは持ち前の堂々とした声で存在感を示していました。問題はシュナウトで声量は豊かですし超えも悪くないのですが、歌い方に少し癖があって、下からちょっとずり上げるのは聴き苦しい感じがしました。(数名カーテンコールでブーイングしてました)しかし存在感は立派なもので最後の「愛の死」は感動しました。

フリードリッヒの演出も奇を衒わず大変素直にその世界に入り込め、昨年シュターツオパーで見た演出より個人的には好きです。

しかしワグナーとなると本当にドイツ人は好きなんですね。最後のカーテンコールの騒ぎ方は普通のオペラの時とはちょっと違う感じがします。

   hakaru matsuoka

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2007年4月15日 (日)

栄養

松岡究です。この3日間ほど快晴の日が続いています。気温も高く街中にはタンクトップやノースリーブの女性が目立ちます。男性もT-シャツや半袖が多くなってきました。しかし日が暮れるとグ~ンと気温は下がります。

以前にパンのことを書きましたが、最近面白いことを聴きました。ヨーロッパ特にここドイツでは麦を精製せずにそのまま挽いてパンを焼きます。それにかぼちゃの種やひまわりの種、へーゼルナッツや胡桃などを混ぜたおいしいパンが沢山あります。それは栄養的にはかなり満点に近いそうで、特に微量金属元素やミネラル分を取るのには格好の食材らしいです。日本人は欧米の人に比べて格段にこの微量金属元素や特にカルシュウムなどのミネラル分が不足していると言うことです。それを補うのには日本人には玄米がそれに匹敵しうると言うことです。

ミネラルや微量金属元素の欠乏は成人病や癌等を誘発しやすくするらしく、日本人に多いこれらの病気は食べ物にも拠るのではないかな、などと勝手に考えたりしてます。

それから最近特に思うのは、日本人の食べるものは加工されたものがヨーロッパの食事に比べて大変多いようにも思います。日本に帰っても、もっと素材のおいしさをそのまま生かした食事を心がけたいなあと、最近つくづく思います。それって結局は日本人にとっては和食と言うことになるのかなあ?

   hakaru matsuoka

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2007年4月13日 (金)

バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第9番 ベルリンフェストターゲ

松岡究です。今日のベルリンは快晴の本当に良い天気。気温も20度を超え、春にいよいよなってきました。もっと田舎の方だと一斉に花が開いたりしてもっと春を実感できるかもしれないのですが、まあしょうがないです。

曲目   マーラー:交響曲第9番ニ長調

指揮:ダニエル・バレンボイム

4月1日から始まった今回のフェストターゲは今日が最終日。マーラーのシンフォニーを立て続けにこれだけの短期間で、それもバレンボイムとブーレーズと言う2人の巨匠の共演を聴けた事にまずは感謝します。私は風邪を引いて1・2番は聴けませんでしたが、最初から最後まで素晴らしい集中力を発揮し、緊張感を維持し続けたオーケストラにも大きな白書を送りたいと思います。

今日もバレンボイムは素晴らしい演奏を聞かせてくれました。彼のこのフェスティバルにかける意気込みはとてつもなく凄いもので、指揮している姿からそれは我々にひしひしと伝わってきます。欲を言えば1楽章や4楽章はもっと粘ってゆったりと歌ってほしいところがありましたが、それにも勝るバレンボイムの集中力とテンペラメントの劇的な変化は私を感動させるには充分でした。本当に彼はベルリン国立歌劇場管弦楽団という今までで一番の最高のパートナーを手に入れたのではないでしょうか。

また指揮者としてとても大事なことを(ここには書けませんが)バレンボイムは私に教えてくれました。そのことにも深く感謝いたします。

今秋このコンビはオペラとコンサートで約1ヶ月日本公演をするそうですが、今回の演奏を聴く限り充分きたしてよいのではないかと思います。また「モーゼとアロン」は日本でしか見れませんし、「ドン・ジョバンニ」の演出がムスバッハのものならば、ベルリンより先に日本がプレミエになるはずです。ベルリンの「ドン・ジョバンニ」は12月にプレミエですので。

    hakaru matsuoka

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2007年4月12日 (木)

バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲「大地の歌」 ベルリンフェストターゲ

松岡究です。ベルリンも大分暖かくなってきました。今日も昼間はコート無しで充分でした。明日からは予報によると20度を超えるようです。

曲目  マーラー:交響曲「大地の歌」

  メゾソプラノ:ミシェル・デ・ヤング

  テノール:ブルクハルト・フリッツ

  指揮:ダニエル・バレンボイム

マーラー全曲コンサートの今日は9回目。なんと「大地の歌」のみという贅沢極まりないプロ。

今日のバレンボイムも大変明確にタクトを振っていました。それは7番の時もそうでした。バレンボイムはちゃんとわかっていて、7番や「大地の歌」多分9番も、オーケストラにとって難曲中の難曲でるこの3つは、自分の音楽をやりながらもきっちりと職人的な仕事をしているのです。今日も大変明確な棒d酢が、物凄くテンペラメントの激しい棒でした。オケもそれによく答え、以前聴いたときよりも格段に音楽が深まっているような気がしました。

歌手の2人はシュターツオパーには顔なじみの2人。昨日もほとんど専属歌手が歌っていましたが、今回もそうだと思います。フリッツは柔らかい美しい声を駆使して、3つの明るい楽章をニュアンス豊かに歌い上げました。今まで聴いたこの曲の歌手では最も良かったと思います。デ・ヤングも素晴らしい出来。昨日とは集中力が違う感じでした。一つ難点を言わせてもらえば、歌いだしが雑に聞えることが良くあるのです。最終楽章などは素晴らしく歌っていただけに惜しい感じがします。それにしてもこの曲はやはりメゾが音楽的成功の鍵を握っていますね。デ・ヤングは今日は合格だったんじゃないかな。

明日の最終日が楽しみです。

    hakaru matsuoka

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2007年4月10日 (火)

ブーレーズ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第8番「千人の交響曲」 ベルリンフェストターゲ

松岡究です。今日までがイースターでした。街は相変わらず閑散としています。勿論ベルリンの中心部は観光客等で賑わっています。

曲目  マーラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」

  ソプラノ:トゥウィラ・ロビンソン、ソイル・イソコスキ、アドリアーネ・クヴェイロズ

  アルト:ミシェル・デ・ヤング、シモーネ・シュレーダー

  テナー:ヨハン・ボータ

  バリトン:ハンノ・ミュラー・ブラッハマン

  バス:ロベルト・ホル

  合唱:ベルリン国立歌劇場合唱団、アウレリウス児童合唱団

  指揮:ピエール・ブーレーズ

この曲も私にとって昔から疑問が多い曲です。一度だけずっと以前に合唱指揮を担当したことがあります。曲は第1部と第2部に別れているのですが、その時からその完成度が違いすぎるんじゃないかとずっと思ってきました。

第2部は文句なく素晴らしい音楽です。マーラーのこの世を達観したような清透な音楽が聴くものを感動に導く素晴らしい音楽。しかしそれとは逆にあの第1部の大味な音楽はいつも解せないのです。約25分間のフォルティッシモの嵐には辟易してしまいます。今回その疑問を問いてくれるヒントが見つかるかと期待していたのですが、やはりダメでした。ブーレーズにしても大味な音楽そのまま!どうしたらこの音楽を自分の中で料理できるんでしょうか?未だにわかりません。

今日もコンサートは大成功。第2部の終わりの方は本当に感動しました。ブーレーズもオケも合唱も本当に感動的な音楽を奏でてました。

歌手達はただあまりやられない曲だけに少々力みが加わって皆フォルテで歌いまくり、ブーレーズとオケの奏でるニュアンスに遠い人が多かったですね。歌手の弱点はまさにここにあるのに!もう少し音楽が聴きたかったです。

   hakaru matsuoka

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2007年4月 9日 (月)

バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第7番 ベルリンフェストターゲ

松岡究です。イースターの日曜日。散歩に出てみましたがいつものような人通りはほとんどなく、閑古鳥状態。店もマクドナルドとダンキンドーナツ以外は休みと言う感じ(勿論中華店とかトルコ料理店はやってるところが多いですけど)。余りの人の少なさに唖然。

曲目   マーラー:さすらう若人の歌

            交響曲第7番ホ短調

  バリトン:トーマス・クヴァストホフ

  指揮:ダニエル・バレンボイム

今日も一昨日と同じ組み合わせによる演奏会。クヴァストホフは一昨日と変わらず曲の内面に迫ろうとする気迫がみなぎっています。歌曲のリサイタルを聴いても思うのですが、彼は歌いながらどんどんと集中して行き、その深みに到達しうる人のように思います。ですから最初の歌いだしがいつも私は不満なのです。声が硬いし時々破綻を起こすこともあります。しかし集中していった時の歌の表現力は素晴らしく、今日も2曲目くらいからその表現が聴けました。出来は一昨日の方が勝ってたんじゃないかな。

後半7番のシンフォニー。バレンボイムが登場するや、指揮台に上がってお辞儀、オケのほうに振り返ったら急に引っ込んでしまいました。係りの人が譜面台を出すのを忘れたらしく会場にはどよめきが。係りの人が舞台に用意して譜面の表紙を確認、と同時に会場から笑いが起こり、再度バレンボイムが登場。バレンボイムも表紙を確認(茶目っ気たっぷり)、とまたもや場内大爆笑。いやあいいですね、この雰囲気。日本だったら、「なあ~んだ、暗譜じゃないのか」とか「白けさせるな」などの声が聞えてきそう。そのあとバレンボイムもオケも聴衆もすぐに音楽の態勢に。

そして7番が始まりました。この曲、ぶっちゃけた話、マーラーの中で唯一振ってみようとは思わない曲。しかしバレンボイムの演奏を聴いていると、晦渋なこの曲が非常に古典的に聞えて来ます。5番の時よりもきっちりした指揮。そして時には唸りも入るような高い集中力。形がしっかりしているのに、常人では考えられないような音楽の「粘り腰」みたいなのがあって圧巻。(ただ5番で見せた音楽の熟成はあまり聞えてこなかったし、ピアノやピアニッシモも5番の方が圧倒的に素晴らしかった。)

今夜はバレンボイムに感謝!7番に対するアレルギーみたいなものが無くなった気がします。ただ5番のような圧倒的な表現をしなかったのか、出来なかったのか、まだそこまで熟成されてないのか、やはり7番と言うのは大変に難しい曲ではありますね。

   hakaru matsuoka

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2007年4月 8日 (日)

ブーレーズ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第6番 ベルリンフェストターゲ

松岡究です。今日は快晴のベルリン。気持ちの良い一日でした。

曲目 マーラー:交響曲第6番イ短調

 指揮:ピエール・ブーレーズ

今日はこの作品1曲のみ。開演も夕方の16時でした。昨日のあの興奮冷めやらぬうちに6番をブーレーズで聴くと、こんなにも指揮者でマーラーへのアプローチが違うのかと改めて思いました。バレンボイムの方は激情的でカラーもどぎつい色から淡い美しい色までとりどり。ブーレーズのはいついかなる時も取り乱したりせず、あくまでも客観的に外から作品を見ようとしている姿勢だと思います。むしろブーレーズの方がオペラのマエストロのよう。

今日の演奏も作品の素晴らしさをそのまま提供して見せた、立派な演奏。ただ昨日の演奏と比べると、もっと違うフォルティッシモやピアニッシモがが聴きたいと思うことしばしばでした。それにしても毎日違うマーラーの交響曲をやり続けているオーケストラは素晴らしいと思います。これだけ方向性の違った指揮者で毎日やるからこそできる芸当かもしれません。

   hakaru matsuoka

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2007年4月 7日 (土)

バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第5番 ベルリンフェストターゲ

松岡究です。昨日5月6日の演奏会の告知をしましたが、オーケストラのことを何も書いていませんでした。申し訳ありません。オーケストラはZERO合奏団といって、私と音楽をしたい人が集まって出来た私にとって大変大事で嬉しいオケです。宜しくお願いいたします。

今日は昼にこちらで特にドイツ語の翻訳などでお世話になっている関さんとお会いしました。仕事がイースターで4日間休みだと言うことでした。彼女は大のベルリン交響楽団ファンで勿論定期会員でもあります。

それから夜は本当にばったりと25・6年ぶりで指揮者の鈴木織江君に再会。彼もちょうどこのフェストを聴きに来たと言う事で、フィアンセでメゾソプラノの藤井亜紀さんとご一緒でしたが、終演後2時間ほど一緒にビールなどを飲みながら歓談しました。楽しい時間を過ごしました。鈴木君どうもご馳走様でした。

と言うことで盛り沢山な一日。

曲目   マーラー:リュッケルトの詩による歌曲集

            交響曲第5番嬰ハ短調

  バリトン:トーマス・クヴァストホフ

  指揮:ダニエル・バレンボイム

今日の演奏も昨日とはまた違った意味で、素晴らしい演奏でした。まずクヴァストホフの歌唱が、いつもながら人間味を帯びていて素晴らしい。声のテクニックを超えて、作品の内面いつも迫ろうとする姿勢が良くわかる人です。そしてそれが彼の人間性と情熱的な表現力と相俟って人をひきつけずにはおれない演奏をします。今日も全くそうでした。バレンボイムの伴奏も劇的な部分と静寂な部分がはっきり描き分けられ、オーケストラがまた昨日にもまして絶妙なピアニッシシモ披露。名演でした。

後半の5番の交響曲。バレンボイムの激しい起伏の大きい表現がフィルハーモニーの中を駆け巡るといった感じでした。今まで聴いたことの無い圧倒的な迫力。聴いたことの無いピアニッシモのマーラー!去年一昨年とこのコンビで何度となくマーラーを聴いてきましたが、その結晶がここにありました。観客はスタンディングオベイションでバレンボイムをたたえていました。今日は聖金曜日。何か奇蹟が起こることが約束されてたんでしょうか?

このコンビは多分2年がかりでこのフェストに照準を合わせて、ブーレーズも交えて全交響曲を仕上げてきたのだと思います。定期演奏会や演奏旅行にマーラーを携えて何度も演奏し練り上げてきたのが今日の結果だったのでしょう。

バレンボイムはやっと自分の思いのままになるオーケストラ、すなわちシュターツカペレ・ベルリンにたどり着いたのではないでしょうか。世界最高のコンビかもしれません。

   hakaru matsuoka

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2007年4月 6日 (金)

ピエール・ブーレーズ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第4番 ベルリンフェストターゲ

松岡究です。今日も結構寒い一日でした。かぜが治りきってないせいもあるかもしれませんが、空気が寒く感じられます。

曲目  マーラー:子供の不思議な角笛

          交響曲第4番ト長調「大いなる喜びの賛歌」

  ソプラノ:クリスティーナ・シェーファー

  指揮:ピエール・ブーレーズ

今日は大変感動しました。一昨日の3番での印象がうそのようでした。

4番と言うとマーラーでは一番室内楽的な要素を持った作品。いたるところに明るさと喜び・感謝が散りばめられ、またそこにそっと顔を出す不安や慟哭。ブーレーズの指揮は適度な緊張感と適度な情熱が音楽の自然な流れと見事に融合し、(3番でも見られたこのマエストロの特徴であるゆるぎないオーケストラコントロールの技の見事さはそのまま引き継がれ)曲の性格とブーレーズの本当に音楽家として素晴らしい面がぴたりと一致!またそこにシェーファーの気品あるピアニッシモとその表現力がさらに作品を深く掘り下げ、稀代の名演を聴かせてくれました。

ブーレーズと言ったら今までは血も涙もない機械的に音楽を演奏する人だと言う先入観がありましたが、そのことを今日は深く恥じ入りました。やはり物凄い音楽家なんだと言うことが今日ようやくわかりました。そして「そうだ、彼はフランス人なんだ」ということも今日深く認識した次第です。

高校の頃、マーラーの4番と言えばセル・クリーブランドの演奏が好きで聴いていました。そのセルは6番も録音してますよね。それも好きでした。今度はブーレーズは明後日6番をやります。期待したいです。

前半の角笛もシェーファーの本当に気品ある歌とブーレーズの決してでしゃばらない、しかし音楽的なサポートで魅了してくれました。

今回のこのベルリンフェストターゲは音楽的にはかなり高い水準で行われているようです。シュターツカペレはベルリンフィルを今は凌いでいるんじゃないでしょうか。今日のシェーファーとのピアニッシモとピアニッシシモのやりとりなどはまさにオペラで鍛えているオケの面目躍如。いや~素晴らしいなんてもんじゃなかったですよ。

と言うわけで、実は私もこの曲を日本で指揮します。

ZERO合奏団第1回定期演奏会

期日:2007年5月6日 午後2時開演  杉並公会堂(新しい綺麗なホールです)

   曲は他にモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」

   ソプラノは松尾香世子

このオケは以前にご紹介しましたが、私と一緒に音楽をしたいと思って集まってくれたアマチュアの有志たちが、自分達で編成してくれたオーケストラです。今までも「第九」そしてモーツァルトの「戴冠ミサ」等をやってきました。そして今回初めて定期をやることになったわけです。これからは年に1回の定期と年に1・2回の合唱団との演奏会を軸にやっていくことになります。つまり歌をコンセプトにしたオーケストラです。

若干、招待券があります。このブログを見ていただいた方に差し上げます。直接メールを下さっても結構ですし、こちらのブログに書き込んでいただいても構いません。よろしかったら聴きにいらしてください。(連絡をいただけなかった方や当日は申し訳ありませんが入場料は2000円になります。)

    hakaru matsuoka

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2007年4月 5日 (木)

ケント・ナガノ指揮ベルリンドイツ交響楽団 バッハ「マタイ受難曲」

松岡究です。3日からこちらの学校はイースター休みになっています。ですから演奏会にも小さな子供達の姿が目立ちます。今日も寒い一日で、最低気温は0度だったようです。明日は最高14度最低7度の予報が出ていますから、比較的暖かいんじゃないかなあ。

曲目  J・S・バッハ 「マタイ受難曲」

   メゾソプラノ:アンネッテ・ダッシュ

   アルト:ベルナルダ・フィンク

   エヴァンゲリスト:スティーヴ・ダヴィリスム

   イェス:ディートリッヒ・ヘンシェル

   テナー:マルティン・ペッツホールド

   バス:デートレフ・ロート

 合唱:ウィンズバッヒャー児童合唱団

 指揮:ケント・ナガノ

大変素晴らしい演奏でした。今までナガノの演奏会の中でも一番の出来だったのではないでしょうか。名演と言ってもいいと思います。

その一番の立役者がまず合唱。ウィンズバッヒャーの児童合唱は第1コーラス第2コーラス合わせて約80名。全員が勿論男声です。小学1・2年生のような児童がソプラノを担当し、高校くらいまでの上級生がアルト・テナー・バスを担当しています。今まで混声しか聴いたことの無かった私は、その純粋なハーモニーとまっすぐ気持ちよく伸びてくる声にまず感動しました。所謂児童合唱の部分はそれよりも小さい子供達が、しかし立派に歌っていました。

その次がオーケストラでしょう。2群に分かれたオーケストラは勿論ノンビブラートで演奏していくのですが、その気品のある音は素晴らしいものでした。どの楽器のソロもしっかりと良く歌われ秀逸。ケントはほとんど1・2・3と拍を振ることなくほとんど奏者に任せているのですが、要所はしっかりと締めて3時間に及ぶこの大作を極めて高い水準で聞かせてくれました。

歌手達もまあまあ。と言うのはなんとなくどの人も小粒でもう一つ。その中ではアルトのフィンクが声にも艶があり、説得力のある歌いっぷりで良かったと思います。ヘンシェルはただ一人暗譜。オペラにも良く出ています(特にコーミッシェオパー)が、もともとはこういったオラトリオ・歌曲歌いの人。しかし彼の歌はいつも胸に届かない。ただ良く研究されて歌っているのは良くわかります。

   hakaru matsuoka  

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2007年4月 4日 (水)

ピエール・ブーレーズ指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団 マーラー交響曲第3番 ベルリンフェストターゲ

松岡究です。昨日一昨日と風邪を引いてしまいました。今回のベルリンフェストターゲはバレンボイムとブーレーズによるマーラー交響曲と一連の歌曲の連続演奏会。全チケットを買ったのですが、風邪でダウン。一昨日のバレンボイムの1番、クヴァストホフの「亡き子」、昨日のブーレーズの「復活」は残念ながら聴けませんでした。しかし今日からは最後の9番まできっちり聴きます。

曲目  マーラー:交響曲第3番 ニ短調

   アルト:ミシェル・デ・ヤング

   合唱:ベルリン国立歌劇場合唱団女声

   児童合唱:アウレリウス 児童合唱団

  指揮:ピエール・ブーレーズ

お見事!と言うのがふさわしいとまず思いました。昨年確か80歳になったブーレーズは全く年を感じさせません。まさに隅々まで曲を把握している感のある全く無駄の無い動き。ですから、オーケストラは大変のびのびと弾いて、吹いているのが良くわかります。そして紛れも無くマーラーの音楽がそこから聞えて来るのです。完璧なマエストロの仕事!

こんな経験はあまりしたことがありません。心の内面をえぐられるわけではありません。また感動したと言うのでもないのです。しかし見事なんです。ホルンやバンダのトランペット(ポストホルンで吹いてはいませんでした)がひっくり返ったりしたことが数度ありましたが、音楽の佇まいと言うか、フォームは余りにも美しいと言った方がいいのかもしれません。変な言い方ですが、綺麗な女性を見てその美しさに感嘆するのみで、全くあちらに考えが行かないのに似てる、と言うことでしょうか。

6楽章などは聴衆全員が息を凝らして聞き入っているのですが、その音楽は室内楽的な美しさはあるものの、心には響きませんでした。残念!と言うより当然かもしれません。

聴衆は沸きに沸いて圧倒的な成功。でも私は早めに家路に着きました。

   hakaru matsuoka

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2007年4月 1日 (日)

ベルリン放送交響楽団&モンテ・カルロフィルハーモニー合同演奏会

松岡究です。今日は指揮者のヤノフスキが主席指揮者を務めている2つのオーケストラの合同演奏会です。弦楽器だけでも80人(20型)、管・打で60人。ソリストが6人、合唱が男声が約120名、女声が約80名。そして指揮者。と言う馬鹿でかい編成。

曲目   シェーンベルク:グレの歌

   ソプラノ(トーヴェ):エヴァ・マリア・ヴェストブロック

   メゾソプラノ(ヴァルトタウベ):ぺトラ・ラング

   テナー(ヴァルデマール):ステファン・グールト

   テナー(クラウス・ナール):アーノルド・ベツイェン

   バス(バウアー):クワンチュル・ユン

   語り手:フランソア・ル・ルー

   合唱:ベルリン放送合唱団、MDRライプツィッヒ放送合唱団

   合唱指揮:ハワード・アーマン

  指揮:マレク・ヤノフスキ

正味2時間に及ぶ大曲。シェーンベルクの調性時代の集大成ともいえる金字塔。この後しばらくしてシェーンベルクは12音理論を発明しそちらの方面へ深く入っていくことになります。この曲を聴いていると、シェーンベルクはそんなに聴こえて来ないと言うか、ワグナーとR・シュトラウスを足してフランス風な味付けをしたように聴こえて来ました。この2時間の間、なぜシェーンベルクが12音に走ったかと言うことが、逆に強烈にわかっってしまうんですね。このような作品を書き得た彼は、これ以上どこに彼は自分の身を置いたらいいのかということに、物凄く悩んだことだろうと思うのです。やはりシェーンベルクの個性は12音を極めていた作品にこそその真価はあるのだろうと改めて思います(特に「オーケストラのための変奏曲」、「月に憑かれたピエロ」、オペラ「モーゼとアロン}は大傑作でしょう)。でも「浄夜」を初めいくつかの調性のある室内楽作品も私は大好きではあります。

ヤノフスキは2つのオケを見事に統率し、大編成からは考えられないくらいの精緻な音を引き出し、作品の真価を見事に描ききっていたと思います。彼は良い腕を持った素晴らしい指揮者です。合唱も素晴らしく、これぞプロファッショナル!24日に聴いたエルンスト・ゼンフ合唱団とは天と地ほどの差がありますね。

歌手もおおむね良く、特にステファン・グールトはよかったです。またラングは6人の中で一人暗譜で歌っていました。

   hakaru matsuoka

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