ティーレマン指揮ウィーンフィル ベルリン公演
松岡究です。今日は待望のティーレマン・ウィーンフィルと言うことで、楽しみにしていました。
曲目 ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 (第2稿による)
指揮:クリスティアン・ティーレマン
名演!!!95分を超える雄大且つ壮大な演奏。
昨年の秋にミュンヘンフィルとベルリン公演した際の7番のシンフォニーもよかったのですが、今日の8番の方がティーレマンのスケールの大きな器にぴったりで、類稀なる名演になりました。7番の時はその曲の持つ歌謡性からティーレマンはかなりルバートを多用していました。しかしこの8番ではピアニッシモからフォルティッシモまでのレンジが格段に大きく、特にピアニッシモの表現は絶妙で、神秘性をいつも帯び絶品でした。
彼の指揮はバレンボイムのようなスケールの大きな箱を最初から用意しているのではなく、その時その時で箱のスケールを変えながら、粘りの強い、高い集中力で指揮しているので、音楽は柔軟性に富み、自然な流れが生まれています。
聴衆も最後の全奏が終わると10秒以上の沈黙を守り、ティーレマンが素面に戻るまで誰一人として拍手しませんでした。日本ではあっという間に拍手になっちゃうでしょうね。
このような指揮が出来るなんて本当にティーレマンは素敵な男です。
hakaru matsuoka
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