ベルリンドイツオペラ ワグナー「ラインの黄金」
松岡究です。1週間ぶりでの投稿です。
昨日は、ワグナー「ニーベルンゲンの指輪」の序夜「ラインの黄金」を聴きました。先日も申しましたとおり、チケットを手に入れるのが遅かったので、順番が入れ替わってしまいました。
配役 ヴォータン:テリェ・ステンスヴォルト
ドナー:マルクス・ビーム
フロー:フェリペ・ロヤス・ヴェローゾ
ローゲ:クレメンス・ビーバー
アルベリッヒ:リヒャルト・パウル・フィンク
ミーメ:ブルクハルト・ウルリッヒ
ファゾルト:ラインハルト・ハーゲン
ファフナー:フィリップ・エンス
フリッカ:マリナ・プルデンスカヤ
フライア:マヌエラ・ウール
エルダ:チェリ・ウィリアムス
ヴォークリンデ:フィオヌアーラ・マッカーシー
ヴェルグンデ:ダニエラ・シンドラム
フロッシルデ:ニコレ・ピッコロミーニ
指揮:ドナルド・ランニクルス
演出:ゲッツ・フリードリッヒ
今回も10日前のワルキューレに劣らず素晴らしい公演でした。ただ惜しいのは、ラインの原始kら創生にかけてのあの素晴らしいオーケストラの音楽が、何とも凡庸な気の抜けた感じに聞こえてきて、ちょっとがっかりでした。それはそのままラインの乙女の所まで尾を引いていて、ただ音と声が響いてくる幹事に聞えていました。しかしヴォータンが出て来るや、オーケストラの音も輝きを増し、実に艶やかに大きくうねり始めました。やはり「舞台からの表現がオーケストラを巻き込む」 というオペラ独特の乗りはいいものです。
その後は実に素晴らしい舞台で、ヴォータン、ドナー、ローゲ、ミーメ、アルベリッヒ、フリッカ、フライア、エルダ、どの役も素晴らしい声と表現で楽しませてくれました。
フリードリッヒの演出は、ラインの深い川床の下にあるような長いトンネルを初めにみせ、それから音楽がなり始めるというもの。妙に合点がいき期待したのに、音楽がちょっと?!ランニクルスはいい指揮者だけど、こういう雰囲気を醸し出すところでは、ちょっと役不足かもしれません。ヴォータン登場以後は、素晴らしきカペルマイスターでした。
職人として素晴らしいことと芸術家として素晴らしいことの両立は本当に難しいのだと改めて思いました。
hakaru matsuoka
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