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2007年1月 4日 (木)

ベルリンドイツオペラ ヴェルディ「ルイザ ミラー」

松岡究です。今日は朝晴れてたのにすぐ曇って、オペラの帰りには、しとしとと雨が降っていました。本当に変わりやすい天気で、多分日本で言うと、日本海側の冬の天気に似ているのではないかと思います。

演目   ヴェルディ 「ルイザ ミラー」

配役   ロドルフォ:ネイル・シコフ

      ミラー:ブルーノ・カプローニ

      ルイザ:アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ

      ワルター伯爵:ラインハルト・ハーゲン

      ウルム:アルチュン・コチニアン 他

  指揮:フレデリック・シャスリン

  演出:ゲッツ・フリードリッヒ

今日の主役はなんと言っても、ネイル・シコフ。2幕でたった1箇所、喉に入って声がひっくり返った他は、圧倒的な存在感。その1箇所のアクシデントで、本調子じゃないのかと一瞬ひやりとさせられましたが、すぐに立ち直ってそれ以後がそれまでよりも素晴らしい歌唱と表現力。なるほどと思いました。

ルイザを歌ったペンダチャンスカは、フォルテで力むと声にヴィブラートがかかりすぎ、音色が汚くなるのが難点。私の聴いた感じだと、このような思い役には向いていないんではないかと思われます。悪くはないのですが、ミスキャストではないでしょうか。

父親のミラーを歌ったカプローニも素晴らしい声の持ち主で、聴衆の喝采を浴びていました。コチニアンもハーゲンも役をわきまえた立派な出来。ただ歌が一本調子になるのが惜しいところでしょうか。

指揮のシャスリンも確かな棒で、ドラマコントロールも的確でした。

この演出もゲッツ・フリードリッヒのもの。2000年の11月11日がプレミエというと、多分生前最後の演出ではないでしょうか?

この作品は、18年前にニューヨークに行った時、METでパバロッティのロドルフォで見ました。指揮はサンティだったはずです。しかしその時のものより今回の方が、面白く見れたような気がします。

    hakaru matsuoka

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