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2006年12月30日 (土)

ラトル指揮ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

松岡究です。こちらは日の出が大体8時、日の入りが大体4時ということで、明るい日中が8時間もありません。目が覚めてもまだ真っ暗なので、なんだか感覚が狂ってしまいます。

曲目   R・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」

      モーツァルト:ピアノ協奏曲ニ短調Kv.466

             R・シュトラウス:「薔薇の騎士」より3幕のワルツと3重唱から最後まで

    ピアノ:内田光子

    マーシャリン:カミラ・ニルント

    ゾフィー:ローラ・アイキン

    オクターヴィアン:ステッラ・ドゥフェクシス

    ファニナル:デイル・デュシング

   指揮:サー・サイモン・ラトル

31日のジルヴェスターコンサートと同じプログラムの29日の演奏会です。

最初の「ドン・ファン」。さすがにオーケストラの機能性は抜群でうまい!しかしどこかあっさりしすぎていて、R・シュトラウスを聴いた感がしませんでした。例のホルンの主題もやけにあっさりとしてるんですね。これはラトルの体質というかよく言えば持ち味だとは思いますが、う~ん・・・もう少しねちっこい方が好きですね、僕は。

次の協奏曲。ラトルのアプローチは古楽器的で、今まで聴いたことのないサウンドを引き出していました。その反面、音響的には引き締まっているのですが、あの独特の内面を揺さぶるような叙情性というか、哀しさ(小林秀雄流に言う)がどこかに行ってしまったのはちょっと残念。内田さんのピアノは集中力のある音楽ですばらしくかったです。陰影に富んでおり、特にピアニッシモは特筆ものでした。ただフォルテで音が濁らないようにする配慮が過剰すぎたきらいも無いではないかな。

最後の「薔薇の騎士」。オクターヴィアンは本当はマグダレーナ・コジェナーがやるはずだったんですが、急病で急遽ドゥフェクシスに変わりました。彼女は大変素晴らしいメゾで、コーミッシェオパーの「薔薇の騎士」「コシ・ファン・トゥッテ」等で素晴らしい歌唱を聞かせてくれています。

3人の重唱はそれはそれは絶品で、3人ともにシュトラウスのあのラインを気品と素晴らしい音楽性で、描ききっていました。うっとりするような時間がずっと流れていました。ただラトルの音楽がやはりあっさりとしているので、豊穣な香りはかなり後退していたかな。残念!

今回は演奏時間が短かったせいもあってでしょうか、今年を締めくくる意味でのサービスもあってかアンコールが2曲。

J・シュトラウスの「ハンガリーポルカ」、そしてドヴォルザークのスラヴ舞曲第8番。

今回の演奏会はDVDとTVの収録もあって、いつに無く照明機材が多く設置されていました。ですからそのノイズがかなりあって、ちょっと閉口しました。

      hakaru matsuoka

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