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2006年11月10日 (金)

ベルリンドイツオペラ ヴェルディ「ラ・トラヴィアータ」

松岡究です。今日の昼間では意外と暖かかったのに、夕方になって急に雹が降り始めました。すると一気に気温が下がり多分4度前後でしょう、予報にそうでていたので。

演目 ヴェルディ 「椿姫」

  ヴィオレッタ:アンドレア・ロスト(今日予定されていたエヴァ・メイの代わり)

  アルフレード:ロベルト・アロニカ

  ジェルモン:ロベルト・フロンターリ   その他

  指揮:イヴス・アーベル

  演出:ゲッツ・フリードリッヒ

これでベルリンの3つの歌劇場がレパートリーにしている「トラヴィアータ」を全部見たことになります。ゲッツ・フリードリッヒ演出で、1999年11月20日にプレミエを出したものです。今日がちょうど60回目の公演だと言うことです。

フリードリッヒの演出は視覚的に大変美しく、特にライティングは鮮やかです。しかし国立歌劇場のムスバッハの深い読みやコーミッシェオパーのクプファーの哲学的な感覚は無く、どちらかと言うと極めてオーソドックス、常識的な演出です。却ってそれだからこそ聴衆は音楽に集中できると言う利点があるように思います。

代役のロストは張りのある美しい声で熱演。しかし私の考えからすると、声がスープレット系なので影や重みに欠けるきらいがあり、少々違和感あり。アルフレードのアロニカは素晴らしいテノールで、今まで聴いたアルフレードの中ではピカイチ。ジェルモンのフロンターリも素晴らしい歌手。しかしその声は私だったらヤーゴかリゴレットの使いたい声ですね。ですから父親の優しさよりも厳しさの方がたくさん聞えてきて、ちょっとやるせない気持ちになりました。

合唱はちょっと問題あり。迫力もないし平板で「真面目にやれ」と言いたくなるような内容。

指揮のアーベルは要所を押さえた余裕のある指揮。もう少しドラマがあるといいなあ。

やはりこういった演目は人気があって、開演前のチケットの窓口は長蛇の列。ドイツオペラにしてはかなり入ってました。

     hakaru matsuoka

      

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