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2006年10月16日 (月)

ベルリン国立歌劇場 ドニゼッティ「マリア・ストゥアルダ」

松岡究です。今日ベルリンフィルの11月12月の定期分が発売になりました。ネットで挑戦していたのですが、なかなか繋がらないので、11時発売開始の窓口へ直行。ちょうど11時に着いたら、既に200人くらいが行列していました。私の前には60前後のおば様が4人、後ろには並ぶのを凄く不満に思っていると言うことが顔に書いてあるようなおば様が1人。私は12時20分にやっと順番が回ってきてチケットを手に入れることが出来ましたが、その80分間、前のおば様方は一度も途切れることなくおしゃべりしておりました。そして後ろのおば様はイライラ・そわそわ、不満を顔いっぱいに表して今にも切れそう。私はこの5人のおば様の毒気にやられてしまい、帰ったらぐったり。そのぐったりした中をオペラに足を運びました。しかし行ってよかった。今期最高の部類に入る内容のオペラを堪能しました。

演目   ドニゼッティ:マリア・ストゥアルダ

     エリザベッタ:カタリーナ・カルネウス

     マリア・ストゥアルダ:エレナ・モスク

     ロベルト:ジョゼ・ブロス

     タルボット:クリストフ・フィッシェサー  その他

     指揮:アライン・アルティノグル

     演出:カーステン・ヴィーガンド

これぞイタリアオペラ!と言うくらいに充実した内容でした。まず上記の4人の声が素晴らしい。中でもタイトルロールのモスクとタルボットのフィッシェサーが圧巻!モスクは持っている声の素晴らしさに加え、完璧なコントロール術を見に付けていて、特にアクートの技巧は100点満点。そのピアニッシモは艶やかであのグルベローヴァを彷彿とさせました。フィッシェサーはこれぞイタリアベルカントとでも言う華やかな明るい声にコントロールもしっかりとしている逸材。

指揮のアルティノグルも若手ながら溌剌とした音楽運びで、素晴らしい指揮者。

演出は少しわからないことが多かったですね。多分名門の家系の末裔に舞台設定されていて、そこの家族の中で起こる悲劇として描きたかったのでしょう。1幕はそういった意味ではどちらかと言うとコミカルなタッチの演出。2幕では嫉妬から殺戮に至るまでがよく描かれていたように思います。ただわからないのは合唱。キャストは全員現代衣装、つまりジーパンにTシャツ等。しかし合唱は全員ダーク系のフォーマルな衣装。もう何度か見ないと確実なことはわからない感じです。

今日は9月29日にプレミエを出して5回目の公演。やはりこれだけ回を重ねると歌手もオケも指揮者も皆こなれて良い感じでした。やはり回数は必要ですね。

     hakaru matsuoka

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