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2006年10月18日 (水)

フィルハーモニア 弦楽四重奏団演奏会

松岡究です。ココログがメンテナンスをやっていた関係で、投稿が遅れてしまいました。

昨日は快晴のベルリン。しかし気温は低く日本でなら冬といった感じ。私はもうダウンジャケットを着ています。

曲目 オールショスタコーヴィッチプログラム

弦楽四重奏曲第9・10・11・12番

この四重奏団初めて聴きます。ベルリンフィルのコンサートマスターのスタブラヴァを中心にしたメンバー。やはりとってもうまかったですね。聞いていて全く音色に濁りがないのが素晴らしい。そして一晩でショスタコーヴィッチのちょうど交響曲13番と14番の間に作曲された曲を聞くことでまた彼に対する理解が深まった気がします。

彼の曲はそのどれもが気を抜けないと言うか、ほっとするところのない痛烈なメッセージで貫かれている作品ばかりですが、今回のこう4曲も全く同じです。アイロニー、慟哭、茶化し、恐怖等のメッセージが深刻にそして氷のような冷たさを持った音で提示されていきます。時折見せる妙にシンプルな和音とリズムは、「こんなに境遇では、何も考えずにいないとどうにかなっちゃうぜ」とでも言いたげな感じ。

開演前、こちらに住む関さんと話していたら、「おお、日本人ですね。お元気ですか?」と声を掛けてくる90歳くらいの腰の曲がった老人がいらっしゃいました。その日本語はとても綺麗な発音でびっくり。それは誰あろうあの元ベルリンフィルの大コンサートマスター、ミシェル・シュヴァルベさん。私は時間の流れを感ずるとともに、シュヴァルベさんがいつまでもお元気でいらっしゃることを願いました。

       hakaru matsuoka

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