ヤノフスキ指揮ベルリン放送交響楽団
松岡究です。今日も暖かい一日でした。全くコートは着る必要がなく昼間の気温も17・8度あったようです。
今日は昼の1時からこちらに留学しているトランペットの高見信行君が、今年の毎日コンクールで1位になったと言うことで、そのお祝いを兼ねて一緒に食事をしました。(日本で彼とは何度か仕事を一緒にしており、去年の4月ごろフィルハーモニーで偶然再会したんです。)凄いですね、1位なんて。でも彼の実力だったら当たり前だと思いますが。
そのあと4時からフィルハーモニーでベルリン放送響、7時からコーミッシェオパーで「コジ・ファン・トゥッテ」を聴くというハードスケジュール。
曲目 リゲティ:ヴァイオリン協奏曲
ショスタコーヴィッチ:交響曲第13番「バビ・ヤール」
ヴァイオリン:イザベレ・ファウスト
バス:アルチュン・コチニアン
合唱:ベルリン放送合唱団男声部
指揮:マレク・ヤノフスキ
お祝いで昼間からビールを飲んだせいで、前半のリゲティの作品は5分ほど寝てしまいました。ですから論ずる資格はないのです。すみません!
後半はしっかり聴きました。オーケストラも50%はユニゾンで、合唱にいたっては99%はユニゾンで出来上がっているような不思議な作品。しかしその中にあるメッセージは強烈なものがあり、特に1・2楽章はオーケストラの絶叫する様は物凄い迫力。コチニアンは予定されていたアレクサーシュキンが急病で急遽代役。彼は美声ですが、代役と言うこともあり、やはり作品の内面を伝えるにはもう一息。合唱も線が細く綺麗に歌いすぎだと思いました。もっと土臭く、何かを抉り出すような迫力がほしかったですね。その反面オーケストラは良くヤノフスキに応えて迫真の演奏。そして最終楽章の消えるように終わっていく透明感のある祈りのような美しいメロディーは、ショスタコーヴィッチの当時の内面を如実に物語っているようで、1961年当時のあの冷酷なソ連に生きる作曲者を想像するには余りにも充分。
hakaru matsuoka
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コメント
「バビ・ヤール」の合唱は99.99%ユニゾンですね。和音(というか重音)になるところは1箇所だけですからw
投稿: carl nielsen | 2008年7月19日 (土) 21時44分