平和とは?
松岡究です。
この前の帰国時に成城大学のオーケストラを指導に行っていたときのこと。そのオーケストラの打楽器のトレーナーをなさっている大塚さんと久しぶりにお会いして少しだけお話をすることが出来ました。大塚さんは30数年ウィーン放送交響楽団で打楽器奏者として活躍されて数年前に帰国なさった、大変気風の好いそして愛情溢れる方です。
大塚さんは、ウィーンフィルがこの前来日した時にその打楽器の友人の方と色々話されたそうですが、自分の弟子達に是非あって話をしてくれと頼まれたそうです。そこでその弟子達と話をしてみると、彼らはウィーンで育ったトルコ人や中東の若者達だったそうですが、皆優秀で頭が切れる真面目な青年だったそうです。しかし彼らには大きな悩みがあって、「一体自分達は何人なんだ?」と言うことに悩んでいると言うことを伺いました。彼らはドイツ語はネイティブに話しますが、お国の言葉はうまく行かないそうなんです。自分の母国?に帰ってもそんなに母国語がしゃべれない、頭の中はキリスト教国のウィーンで勉強した構造になっている、しかし自分はイスラムであり親もそうである。こういった根源的な悩みを真面目であればあるほど、優秀であればあるほど持っていると聞きました。
イギリス・スペイン・アメリカ等で起こっているテロはこういったイスラム2世・3世が引き起こしていると聞きます。つまり真面目であればあるほど、そこを付け狙ってあるいは利用して洗脳してしまう一部の輩がいるわけです。優秀で真面目な青年であればあるだけ悩みは深く、その抱えている根源的な問題は大きいということなのです。
翻って、日本はそうした問題から本当に遠くかけ離れています。しかしこちらに住んでいると、こうした問題を考えざるを得ないんです。大塚さんも言ってましたが、日本は本当に平和で良い国です。しかし平和ボケもここまでで、これからは来た朝鮮問題を始め色々考えていかなければならない時期に来ているような気がします。
hakaru matsuoka
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