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2006年9月 3日 (日)

ベルリンムジークフェスト ベルリン放送交響楽団演奏会

松岡究です。昨日の拍手のことは10秒以上静寂が続いたことをお知らせしましたが、そういえば私も一度経験がありました。2005年浜松交響楽団とマーラーの交響曲第9番をやったときに、浜松のお客様もその余韻を充分に味わっていたのを思い出しました。

曲目  エンリー・デュティーユ:メタボール

     メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調

     シューマン:交響曲第4番ニ短調

    ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス

    指揮:マレク・ヤノフスキ

ヤノフスキは意欲満々。まず協奏曲以外は暗譜。そしてデュティーユからシューマンに至るまでかなり音楽がエキサイティングでした。したがってテンポもかなり速いところが多く、かつかなり考えられた仕掛けが沢山してあって、今日来たお客さんはかなり楽しめたのではないかなと思います。

今までの印象は腕の良い職人という感が強かったのですが、今日は違う一面を見た気がしました。

カヴァコスは聞くのは2度目ですが、今回も堂々とした弾きっぷりで観客をひきつけて放しませんでした。ヤノフスキの方がどちらかというとエキセントリックで、時折カヴァコスがオーケストラを追っかける感無きにしも非ずで、こういった手垢のついた作品にはこのようなことも必要かもしれません。

面白かったのが、アンコールでカヴァコスはイザイの無伴奏ソナタを弾いたのですが、途中で弦が切れてしまい、コンサートマスターの楽器を借りてもう一度最初から弾きなおしたのです。何と音量は3分の2くらいになり、音色もひなびた感じになり、またカヴァコスの楽器では極限のピアニッシモがちゃんと弾けるのに借りた楽器では、フラジオ(音をわざと浮かせる奏法)のような音になってしまうことでした。やはり一流の奏者は一流の楽器を使っているのだなと改めて思い知らされました。いや~勉強になりました。

     hakaru matsuoka

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