マグダレーナ・コジェナー、ダニエル・バレンボイム リートマチネー
松岡究です。今日は実に言い天気。空気も澄んでいて気持ちの言い朝を迎えました。今日は朝の11時から歌曲のコンサート。コジェナーとバレンボイムの組み合わせです。
曲目 メンデルスゾーン:小姓の歌 ヴェネツィアのゴンドラの歌 新しい歌 夜の歌 魔女の歌
シューマン:女の愛と生涯 作品42
ドヴォルザーク:4つの歌作品73
:4つの歌作品2から2曲目と4曲目
:夕べの歌から
:ジプシーの歌
今日も素敵なコンサートでした。コジェナーは全く無理のない発声とメゾにしては明るく清澄な響きを持っています。前半はドイツ物で、後半は自分のお国のドヴォルザークの作品。前半の白眉はなんと言ってもシューマンでしょう。奇を衒うことなくひたすら音楽と言葉によって表現される彼女の歌はその音楽性に支えられて、時には激しく時には祈り深く、そして豊かに静謐に表現されていきます。聴衆皆がその世界に引き込まれ実に素敵なひと時でした。
後半もその音楽に対するスタンスは変わらず、ひたむきに実にエレガントに歌われていきます。シューマンの時もそうでしたが、コジェナー自身が思わず涙がこみ上げてくるような一瞬があり、それが何とも歌の表現とマッチしていて鳥肌もの。その容姿も美人で素晴らしいですが、こんな表現が出来る人だということがなんと言っても素晴らしい。
ピアノのバレンボイムがコジェナーの表現に寄り添い、時には激しく主張して素晴らしいピアノ。特にシューマンで最後にもう一度最初の主題が回想してくるくだりのピアノの絶妙さに思わずほろっときました。
バレンボイムは昨日「ボリス・ゴドノフ」を振り、今日もこの後20時からアニア・シリアと新作のパフォーマンスとシェーンベルクの「期待」を振る事になっています。怪物!!!
hakaru matsuoka
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コメント
私も、「女の愛と生涯」で終わりに聴こえてきた初めの主題のピアノに心がしーんとし、一瞬周りがわからなくなりました。
こちらはANNE SOFIE VON OTTERの歌、
BENGT FORSBERGのピアノのCDですが。
投稿: 吉井 | 2006年9月13日 (水) 09時22分