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2006年9月 8日 (金)

ベルリンムジークフェスト第7日目

松岡究です。昨日今日と比較的暖かいというか少々汗ばむような陽気だったのに、今日の夜になると温度が急降下。昼間と夜とでは15度近くも気温差がありました。

今日は大変マニアック?なコンサート。終わったのが11時5分前で疲れました。

第1部  Huelgas Ensemble

      曲目  マグヌス・リンドバーグ:Ottoni(ドイツ初演)

第2部  Singer Pur

      曲目  オルランド ディ ラッソ(オルランデ・ドゥ・ラッスス):聖ピエトロの墓

第3部  musikFablik

             曲目  ウォルフガング・リーム:Vigilia(世界初演)

第1部はトランペット4本 ホルン4本 トロンボーン3本 チューバ1本の金管アンサンブル。15・6分の曲でしたが、皆達者な奏者ばかり。しかし曲は余り印象に残らない「だからどうした」みたいな感じになってしまいました。

第2部は女声3人男性7人(チェンバロ奏者が2度加わって8人の時もありました)のヴォーカルアンサンブル。全員で歌うことは全くなく3重唱から8重唱までを入れ替わり立ち代り、歌い手の声質に合わせてアンサンブルしていました。これに古楽器のアンサンブルが加わって約1時間の長大な曲。しかし最初はホールの響きを掴みきれていない感じがありましたが、10分もすると声が響き始め、1時間の長さを忘れさせてくれる至福の時間。発声が自然で、勿論ビブラートは全くなく透明感溢れる演奏でした。

第3部はソプラノ カウンターテナー テナー バリトン2人 バスの6人のヴォーカルアンサンブルにヴィオラ チェロ コントラバス 打楽器 オルガン ホルン(後方座席) クラリネット(左手座席) トロンボーン2本 チューバと言うアンサンブル。そう演奏時間70分に及ぶ大作。まず6人のヴォーカルアンサンブルが圧倒的に素晴らしい。一人一人の音楽性も素晴らしいし、大変正確なピッチとハーモニー感には脱帽。

作曲者によると7つのモテットと間奏曲ということのようですが、そのモテットが大変な緊張感と完成度を持って歌われました。それをつなぐ前奏・間奏曲も空間を意識した曲になっていました。ただ長いので最後全員が演奏するくだりになるとそれが20分近く延々と続くものですから、最後は退屈してしまいました。しかしそれまでの50分は観客が誰一人息も出来ないくらいの緊迫感に引き込まれていました。

 

       hakaru matsuoka

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