日本に帰って来ていつも思うこと
松岡究です。久しぶりのブログの投稿になりました。日本に帰ってくるとネタがないのは勿論なのですが、やはり仕事や雑用に追いかけられてなぜか時間が過ぎ去ってしまうことが多いのには、自分でも驚いています。つくづくベルリンにいさせて頂けるとこをありがたいと思います。
さて日本に帰って来ていつも思うことがいくつかあります。
その1:ベルリンは湿地帯でヨーロッパの中でも湿度がかなり高いのですが、それにしても日本の空気とはつくづく違うなあと感じます。日本に帰ってくると特に暑い時期、空気が体にまとわりつくような感覚をいつも覚えます。空気の重量を感じるといっても良いかもしれません。とにかく不快です。日本の気象用語に不快指数というのがあるのは、まさにこの気候が生み出した言葉であると確信するものであります。
その2:成田から自宅までいつも電車あるいはリムジンを利用して帰ってくるのですが、その車窓が申し訳ないのですが、貧相・貧弱そして汚いと言う印象を受けます。決して私はヨーロッパ至上主義ではありません。しかしヨーロッパの都市の景観は見習うべき物があると思います。
確かにヨーロッパはいまや一国では経済が成り立たず、EUという経済圏を構築するに至りましたが、都市計画や古い物を守り抜こうとする良い意味での保守性・頑固さは風見鶏的日本人は見習うべきかもしれません。しかしその頑固さが20世紀のヨーロッパの斜陽を招いたともいえるわけで、褒めてばかり入られないのは承知のことです。
ではどうして日本はこんなにも景観が貧相なんでしょうか?日本には地震が多い・湿気の多い気候で石の建築物よりも、木造の建築物の方が適しているという所謂風土的違いによると言うことはわかりきっているのですが、やはり私は、感覚の違いと言う物が大きく影響しているように思います。
それはヨーロッパ人と日本人の空間に対する感覚が正反対なのではないかと思われるのです。日本人は箱庭等の極めて狭い空間に芸術を展開するのを最も得意とした民族だったのとは逆に、ヨーロッパ人は庭は庭でも広大な庭を作ることを得意としていたのではないでしょうか。(例えば現代では、コンピューターのマイクロチップや精密機器は日本のお家芸だった?でしょう。)
この感覚の違いは演奏する際にも大きな違い、時には障害となってくることが多いように思います。
hakaru matsuoka
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