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2006年5月22日 (月)

トーマス・ダウスガールト指揮ベルリン放送交響楽団演奏会 マーラー「復活」

松岡究です。昨日は本当はベルリン交響楽団の演奏会に行くつもりにしていたんですが、外が明るいので(日の入りは21時過ぎです)、なんか勘違いをしてしまって気が付いたらもう演奏会が始まっている20時でした。

そして今日はシュターツオパーでシェーファーが歌う「椿姫」を見ようと喜び勇んで出かけていったら、売り切れ!!え~~~!!!仕方がないのでそこから歩いて3分のところにあるコンチェルトハウスに行き、ベルリン放送交響楽団のチケットを入手。開演の1時間半前だったこともあって買えたんですが、後で聞くとこの演奏会も開演30分前には売り切れになったそうです。

曲目:マーラー 交響曲第2番ハ短調「復活」

アルト:モニカ・グロープ

ソプラノ:ルート・ツィーザク

合唱:ベルリン放送合唱団

指揮:トーマス・ダウスガールト

素晴らしい才能を持った指揮者です。速めのテンポでぐいぐいとオーケストラを引っ張っていく様は大変凛々しい感じ。かといって力づくではなく、ちゃんと見通しの良い読みがあるのがようくわかるんです。ですから弛緩した感じは全くなくて、演奏時間は80分を切っていました。ただテンポが速いせいか、マーラー独特の毒と言うか不安感・焦燥感あるいは安らぎ、素朴さと言った物が欠落ないし薄められた感じで、特に2・3楽章や4楽章の深遠さには手が届いていなかったですね。それは特にアルトのグロープにも多大の責任があるように思います。とても声量のあるいい声なんですが、歌が一本調子で、ここでアルトがどうしてこの歌を歌わなければならないのかわかってないですよ、きっと。

復活の合唱を担当した放送合唱団は圧巻!!こんな素晴らしい復活の合唱は生まれて初めて聴きました。(中学3年の時にサヴァリッシュ・N響で聴いたときの感動がよみがえりました。あの時は芸大の学生のコーラスだったんですが、終演後サヴァリッシュが楽屋に訪ねて見えて、「こんな素晴らしい合唱はヨーロッパでもなかなかない」と褒めてくれたと言うことを、当時芸大の学生だった山田茂先生から聞きました。)完全に溶け合ったハーモニー、そして遠近感のある表現。どこをとっても非の打ち所がない!うまいだけではなく感動を呼び起こす合唱でした。総勢70名ほどでしたがその壮大さ・豊かさは人数がいればでてくる物ではないんですよね。

思わぬ大収穫。シェーファーは今度にします。

    hakaru matsuoka

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