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2006年5月31日 (水)

今のベルリンの気候

松岡究です。こちらに戻ってちょうど2週間ですが、戻ってきた初日は24度くらいあって、日本より暖かいんじゃないかと思っていたのも束の間、翌日から大変不安定な天気になり、今日まで続いています。

どういう風な天気かというと気温最高12~16度、最低5~8度。日本で言うと11月から12月初めにかけての寒さじゃないかなと思います。5月上旬は暖かかったので、もうHeizung(暖房)は入らない状態でした。しかしこう寒いと部屋の中にいても手がかじかむような、いつもは熱い手が氷のように冷たくなってしまうんですね。

そうこうしていると、突然Heizungが入りだしました。やっと暖かい部屋で勉強できます。今日は余りにも寒いので、ダーマルのアンダーウェアーをまた出して来たところでした。「あ~よかった。」

ベルリンは皆さんもご存知かと思いますが通り魔事件があって、また7月9日にはワールドカップ(こちらではWelt Meisterと言います。)の決勝があるということで、治安がかなり悪くなると言われています。試合を見に来られる方はくれぐれもご注意ください。

    hakaru matsuoka

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2006年5月30日 (火)

私の推薦盤3

松岡究です。恒例?の推薦盤

五嶋みどり-アニヴァーサリー・アルバム Music 五嶋みどり-アニヴァーサリー・アルバム

アーティスト:五嶋みどり
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2002/05/22
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フランク & エルガー : ヴァイオリン・ソナタ Music フランク & エルガー : ヴァイオリン・ソナタ

アーティスト:五嶋みどり
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2004/11/17
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今月(ちょっと早いですけど6月の)はこの2点です。この前23日に聴いた五嶋みどりとこの2枚目の伴奏者でもあるマクドナルドの演奏会は本当に素晴らしかったので、是非皆さんに聴いていただきたいと思いました。まさにデュエット、そんな感じの2人でしたから。

国家の品格 Book 国家の品格

著者:藤原 正彦
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

あと番外でこの藤原さんの「国家の品格」。新書なので比較的どこにでもあると思いますし、ここからでも買える様にしてあります。とにかく私がベルリンにいるから余計に彼の言っていることがわかるんです。是非読んでみてください。私は例の飛行機の中で読みました。それも2回。

   hakaru matsuoka

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2006年5月29日 (月)

ベルリンコーミッシェオパー R・コルサコフ「金鶏」プレミエ

松岡究です。きょうも変な天気。晴れていたと思うと急に暗くなって凄い雨が降ったり、また晴れて、気温も低くて12度くらい。寒くて寒くて、手がかじかんできちゃうんですよね。日本はどうなんでしょうか。

今日はコーミッシェオパーが出す今年最後のプレミエ。

題名

リムスキー・コルサコフ:金鶏

指揮:ミハイル・ユローフスキー

演出:アンドレアス・ホモキ

感想から言うと、まあまあ楽しめた舞台でした。この風刺劇をホモキは勿論現代風に読み替えて、占星術師(ヨッヘン・コワルスキー)と金鶏(ヴァレンティナ・ファルカス)の仕組んだ巧妙なわなであったといったことでしょうか。それなりにこの読みはわかりましたし、風刺劇としては成功していたと思います。ただちょっと人を動かしすぎてどたばたした印象を受けました。もう少し重めの部分もあってよかったのではないでしょうか。そのこともあってか、音楽がやけに陳腐に聞こえてきます。ユローフスキーは所謂職人肌の指揮者。無難にオーケストラをまとめてはいるのですが、そこからのメッセージは弱く、ドラマ性に欠ける感じ。従って、休憩を入れても2時間20分のオペラが少し長く感じられました。オーケストラのそのようなさえない音楽とホモキのドタバタ劇で、最後は何だか妙にチープな印象を受けたのは残念でした。

      hakaru matsuoka

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2006年5月28日 (日)

ベルリンの音楽界・続

松岡究です。昨日ドイチェス・シンフォニーのことやラトルのFrankfurter Allgemeine紙の件とかを書きましたが、その関さんからまた貴重な情報を頂戴しました。まずDSOの件ですが、メッツマッハーは来期からではなく、2007・2008のシーズンからであることだそうです。次期のことをあれだけ言っておいて実は次の次なんておかしいですよね。次の次は次の時に言えばいいんですから。

ラトルの件はすぐにベルリンフィルが否定したそうです。そしてラトルは任期を2012年まで延長したと言うことも付け加えさせていただきます。しかしF・アルゲマイネ紙は日本の朝日・読売・毎日のような新聞。そこにこのような記事が載ると言うことはどういうことなんでしょうか。

今日も本当はシェーファーの「椿姫」に行こうと思ったのですが、確認したら今回も売り切れ。こうなったらいつか必ず見てやらないと気がすまないですね。

    hakaru matsuoka

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2006年5月27日 (土)

ベルリンの音楽界

松岡究です。本当に寒い日が続いています。私のいるアパートはもう暖房が入らないので、一人でいるとしんしんと冷えて、手なんかが冷たくなってしまいます。この天気何とかならないのでしょうか。

ベルリンの音楽界は今ちょうどどの団体も時期のシーズンのプログラムの発表を行いつつあります。シュターツカペレとベルリンシンフォニーはもう随分前に皆さんにお知らせしたと思います。その中で気になることがあるんです。まず第一に、皆さんご存知の通りベルリンには3つのオペラハウスがあります。しかし今書類上は一つのオペラ団体なんですね。STIFTUNG OPER IN BERLINといって機能は一つにまとめられつつあります。来年のシーズン終わりまでは現状のまま行くことになってるのですが、そのあとがまだ決まってません。公けには発表になってないんです。しかしオパーで働いているみんなが、「大リストラがある」「オケや合唱は掛け持ちになって、人数を減らされる」「いつまで劇場があるかわからない」など、色々な噂が飛び交っています。

オーケストラにも色々異変があります。これはベルリンで5年働いていらっしゃる最近お友達になった関さんから聞いた話ですが、「ラトルは解任されて、その後任はバレンボイムかティーレマン」とあの有名なフランクフルト・アルゲマイネ紙にでたそうです。

もう一つドイチェス・シンフォニー・オーケストラ(DSO)は今シーズンまでケント・ナガノが音楽監督でしたが、ミュンヘンの国立歌劇場に音楽監督としていくことになった関係で、その職を辞任し、変わりに主席客演指揮者になることに決定していました。そしてその後任にインゴ・メッツマッハーが決定していたんです。しかし唯一このDSOだけが来期の発表が遅れていて、それもどのオーケストラも立派な本と呼べるようなプログラム冊子を作り上げているんですが、DSOだけは多分何かあったんでしょう。昨日になってやっと簡易プログラムとして発表されていましたが、メッツマッハーの名前がどこにもなく音楽監督という名前自体も印刷されていませんでした。多分もう作ってあった音楽監督の記事やコメント等を載せていた冊子を配ることが出来ない事態が起きたんだということです。DSOは来期は主人不在のオーケストラになってしまいました。

      hakaru matsuoka

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2006年5月26日 (金)

ベルナルト・ハイティンク指揮ベルリンフィル演奏会

松岡究です。今日も薄ら寒い日でした。家にじっとしていると体温が奪われていくような感じを受けます。

今日の朝10時から、ハイティンクのゲネプロを見ました。最初にブルックナーをやっていましたが、大変端正な音楽作りで非常に好感が持てました。いやがうえにも本番に対する期待が高まりました。

曲目

メンデルスゾーン:ルイ・ブラス序曲

モーツァルト:ホルン協奏曲第4番変ホ長調Kv495

ブルックナー:交響曲第6番イ長調(ハース版)

ホルン:シュテファン・ドール

指揮:ベルナルト・ハイティンク

大変素敵な肩のこらないコンサート。多分ハイティンクのスタイルと人間性がそうさせているんじゃないかと思います。私の目指すべき目標がある感じがします。

まずルイ・ブラス序曲。最初の管楽器によるファンファーレが朝のGPの時とは違って、いささか力が入りすぎた感じ。朝の時は実に柔らかいいい響きだったのに、どうして?と思ってしまいました。客が入ってかなり音をすわれているのは確かだけれど、やはりベルリンフィルの奏者と言えども人間なんだなと思いましたね。

2曲目のホルン協奏曲も朝のほうがのびのびと吹いていたように思います。ですから1楽章は彼には珍しく2・3回ミストーンがあったんです。しかし音色は素晴らしいし、音楽の運びも特に2楽章あたりから大変自然になってきて心地よい音楽が聴けました。

後半のブルックナーは彼の交響曲の中ではあまり演奏される機会の少ない作品です。しかし今日聴いてみて思ったのですが、この交響曲は実に愛すべき魅力に溢れた作品であると言うことが良くわかりました。特に第2楽章はまさに「至福」に満ちた何と心優しい音楽なんでしょう。ブルックナーを論ずる時に、構築性や宗教性、宇宙観等すぐ壮大な主題で論じやすいと思うのですが、この作品はそれとは全く逆に、暖かい人間性や優しさ、幸福感等の人間としてのブルックナーを一番よくあらわしている作品ではないでしょうか。そう言った作品の魅力をこうやって認識させてくれる指揮者はそんなにはいないでしょう。見栄や張ったりは全くなく実直にしかしエネルギッシュに指揮していくハイティンクにいつしか指揮者としての一つの理想像を見ていました。彼の音楽は若々しく、端正で且つエネルギッシュです。

昨年ドビュッシーなどを聞いたときはその持っている真面目さが裏目に出て音楽に遊びや洒脱があまり感じられず、少々退屈した記憶があるのです。こういったところが日本人には受けないところなんでしょうね。残念です。今年の9月からハイティンクはシカゴ交響楽団の主席指揮者になるということです。

拍手の問題といい、日本人はまだまだ成長しなければいけない、勉強しなければいけないことがたくさんありますね。ハイティンクの良さがわかる人がうんと増えてきた時に日本も成熟して来るんではないでしょうか。

   hakaru matsuoka

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2006年5月24日 (水)

五嶋みどりヴァイオリンリサイタル

松岡究です。今日は五嶋みどりのリサイタルです。こちらではMIDORIとして売っています。会場はフィルハーモニーの室内楽ホール。

曲目

シューベルト:ソナチネニ長調 op.posth.137No.1

プロコフィエフ:ソナタ第1番へ短調 op80

シェーンベルク:ファンタジー op47

ベートーヴェン:ソナタハ短調 op30No2

共演:ピアノ  ロバート マクドナルド

今日も素晴らしいコンサートでした。今年の1月にドイチェス・シンフォニーに客演して、シベリウスのヴァイオリンコンチェルトをケント・ナガノと共演した時も最初の1音が弾かれるや否や会場がヴァイオリンの音で満たされ、それが単に音が通るとか美しいなどと言う次元ではなく、全く音楽的に最高の次元で提示されたのを鮮明に記憶しています。

今回も最初のシューベルトから全く無理のない気品のある自然な音楽と呼吸でコンサートが始まりました。共演のマクドナルドも見事なピアノ。MIDORI共々陰になり日向になり、二人で音楽を楽しみ且つ我々にしっかりしたメッセージを届けてくれます。

2曲目のプロコフィエフは今日の白眉。会場はその音楽の持つ緊張感に身じろぎ一つしないで静まり返って二人の演奏を聞いていました。特に印象に残っているのは1楽章の重く深い精神性と3楽章の清らかな水が流れるようなピアノの上にさらに純度の高いヴァイオリンが小船が流れていくがごとく流れていく音の世界。まさにプロコフィエフの世界をほとんど100%表現しえていたのではないでしょうか。

後半はドイツの代表的な2人を並べてベルリンの聴衆に「どうだ!」と言わんばかりのプログラム。シェーンベルクは意に反して少し明るすぎたきらいがあったものの、ベーとーヴェンでは作品の持つたくましさと優しさを本当に丁寧に、気高く示してくれました。

このようなコンサートを提供してくれるベルリンと言うところは、本当に面白い飽きないところです。日本ではなかなか手に入らない彼女のチケット。でも今日は7割くらいの入りでした。同じフィルハーモニーの大ホールではブーレーズがシュターツカペレを振って、マーラーの「千人の交響曲」をやっていました。

   hakaru matsuoka

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2006年5月23日 (火)

ベルナルト・ハイティンクのワークショップ

松岡究です。こちらに来てからの天候が全く変です。4月上旬の頃と同じで、朝いい天気だと思ってると午後には曇ってそのうち必ず雨になります。そんな天気がこの一週間ずっと続いています。気温も来た日こそ24度くらいありましたが、それ以降は15度前後。今日の予報だとあさってくらいには最低気温が5度と出ていました。

そんな中、今日は現在押しも押されもせぬ巨匠と言ってもいいでしょう、ハイティンクのワークショップを見学してきました。場所はUdKと言ってベルリン芸術大学。

ハイティンクは日本ではそれほど正当には評価されていない指揮者だろうと思うんですが間違ってますか?彼の日本公演はほとんど話題にならないし、日本人好みではないのでしょうか?多分日本人は例えばゲルギエフのようなあくの強い人を好み、それを祭り上げてしまうんでしょうか?そういう私も日本では一度も聴いたことはありませんでした。しかし今日彼の指導を数メートルの近さで見ることが出来たんですが、「素晴らしい!彼こそ本物だ」と思いました。曲はブルックナーの4番の交響曲。若い指揮者を相手に(多分この学校の指揮下の優秀な生徒)指導していくのですが、彼が振ると音楽に深みと活気がでてくるんです。全く無駄のない動き、その奥に秘めた情熱、音楽対する誠実さ、そして若さ!そういったものが溢れています。彼の指揮のほうが学生よりも若々しく活気を帯びているのは、「なるほど!」と大いに納得。私もそうだったけど、若い人は振ることに一生懸命なんだな。

アッバードといいハイティンクといい(この2人が最終的にカラヤンの後継争い?をしたのは有名な話です。)、両者ともに素晴らしい指揮者でした。この1週間は再認識させられました。まさにアッパーでカウンターを食らった感じ。

そのハイティンクとベルリンフィルの公演を25日に聴きに行きます。勿論ブログで報告いたします。

    hakaru matsuoka

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2006年5月22日 (月)

トーマス・ダウスガールト指揮ベルリン放送交響楽団演奏会 マーラー「復活」

松岡究です。昨日は本当はベルリン交響楽団の演奏会に行くつもりにしていたんですが、外が明るいので(日の入りは21時過ぎです)、なんか勘違いをしてしまって気が付いたらもう演奏会が始まっている20時でした。

そして今日はシュターツオパーでシェーファーが歌う「椿姫」を見ようと喜び勇んで出かけていったら、売り切れ!!え~~~!!!仕方がないのでそこから歩いて3分のところにあるコンチェルトハウスに行き、ベルリン放送交響楽団のチケットを入手。開演の1時間半前だったこともあって買えたんですが、後で聞くとこの演奏会も開演30分前には売り切れになったそうです。

曲目:マーラー 交響曲第2番ハ短調「復活」

アルト:モニカ・グロープ

ソプラノ:ルート・ツィーザク

合唱:ベルリン放送合唱団

指揮:トーマス・ダウスガールト

素晴らしい才能を持った指揮者です。速めのテンポでぐいぐいとオーケストラを引っ張っていく様は大変凛々しい感じ。かといって力づくではなく、ちゃんと見通しの良い読みがあるのがようくわかるんです。ですから弛緩した感じは全くなくて、演奏時間は80分を切っていました。ただテンポが速いせいか、マーラー独特の毒と言うか不安感・焦燥感あるいは安らぎ、素朴さと言った物が欠落ないし薄められた感じで、特に2・3楽章や4楽章の深遠さには手が届いていなかったですね。それは特にアルトのグロープにも多大の責任があるように思います。とても声量のあるいい声なんですが、歌が一本調子で、ここでアルトがどうしてこの歌を歌わなければならないのかわかってないですよ、きっと。

復活の合唱を担当した放送合唱団は圧巻!!こんな素晴らしい復活の合唱は生まれて初めて聴きました。(中学3年の時にサヴァリッシュ・N響で聴いたときの感動がよみがえりました。あの時は芸大の学生のコーラスだったんですが、終演後サヴァリッシュが楽屋に訪ねて見えて、「こんな素晴らしい合唱はヨーロッパでもなかなかない」と褒めてくれたと言うことを、当時芸大の学生だった山田茂先生から聞きました。)完全に溶け合ったハーモニー、そして遠近感のある表現。どこをとっても非の打ち所がない!うまいだけではなく感動を呼び起こす合唱でした。総勢70名ほどでしたがその壮大さ・豊かさは人数がいればでてくる物ではないんですよね。

思わぬ大収穫。シェーファーは今度にします。

    hakaru matsuoka

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2006年5月20日 (土)

クラウディオ・アッバード指揮ベルリンフィル演奏会

松岡究です。今日はもう諦めていたアッバードの演奏会のチケットが手に入ったので、出かけました。こちらで指揮の勉強をしている丸山俊一郎君が気を利かせてくれたんです。有難う、丸山君!

曲目

ワーグナー:ヴェーゼンドンクの歌

     Ms:アンネ・ゾフィー・フォン・オッター

シューマン:劇的詩「マンフレード」

     マンフレード:ブルーノ・ガンツ 以下5名の俳優

     第1の霊:アンネ・ゾフィー・フォン・オッター

     第2の霊:ユリア・クライター 他

     合唱:バイエルン放送合唱団

     指揮:クラウディオ・アッバード

昨日聴いたゲネプロとは全く違う素晴らしい出来栄え!昨日は悪い感じはしなかったものの、以前東京で聴いた「弾かせ撒くって、アンサンブルがめちゃくちゃで音の汚い印象」が甦ってきて、「あ~変わらないんだなあ」と思ったんですけど、今日は精緻を極めた並の人間では到底到達できない深さと気品がありました。高校の時にクレンペラーのシューマンの3番「ライン」のレコードのカップリングにこのマンフレードの序曲が入っていたことを思い出しました。当時「なんてつまらない、暗い音楽なんだろう」と思ってそれ以来聴くのは封印して、すっかり忘れていました。しかし今日アッバードの演奏を聴いて「なんて素晴らしい豊かな音楽なんだろう」と思ったほど、今日の演奏は素晴らしかったですね。

フォン・オッターはワグナーよりもむしろシューマンでの歌唱の方が無理がなく、彼女の持つ自然さと決して張り上げない艶のある声が聴けたように思います。ワーグナーでの歌唱は声の音色にむらがあって、あまり感心しませんでした。

やっとアッバードが聴けました。そして日本での印象とは全く違う円熟した表現が私の胸を打ちました。

     hakaru matsuoka

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2006年5月19日 (金)

アッバードのゲネプロ

松岡究です。今日夜の7時半頃に散歩に出かけました。途中であるベッケライに寄ったら、2つで1ユーロというApfeltasche(日本語に直すとりんごの袋・ポケット)と言う所謂日本で言うところのアップルパイがおいてあって、勿論2つ買うつもりでお願いしたら、「もう店じまいだから」と言うことで3ついただきました。ラッキー!!!

実は今日ベルリンフィルとアッバードのGP(ゲネプロ)を見てきました。ゲネプロとはそう練習と言うか最後の総仕上げのための練習のことを言います。ベルリンフィルはこれを一般公開しているらしく、今回から私もそこに加えていただきました。

曲はシューマンの劇音楽「マンフレード」。俳優の演劇を軸に合唱とソリストが絡んでいきます。まだ仕上げの途中だったようで、前半の2時間半くらいで公開は打ち切りになりましたが、アッバードはかなり円熟味を帯びてきた印象を受けました。音楽が颯爽として明るいのは従来どおりですが、しっとり感が出てきたように思います。

残念ながらこのコンサートは3日間ともあっという間に売り切れて聴くことは出来ません。アッバードはベルリンでは絶大な人気を未だに持っています。

  hakaru matsuoka

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2006年5月18日 (木)

飛行機の中での過ごし方

松岡究です。昨日(16日)無事にベルリンに戻りました。

私はこの1・2年ベルリンと日本を年間約6・7往復したことになります。それで飛行機の中での過ごし方がかなりわかってきました。

いつも全日空を利用しています。当たり前の話ですが、今はマイルという物があり、それを溜めることでかなりの見返りが期待できるからです。まあその話はまたいつかするとして、日本を夏時間の場合は11時35分発ベルリン到着は早い便で7時前後、冬時間の場合は1時間遅い12時35分に全日空は出発します。帰りは必ず夜の8時45分発になります。(日本到着は夏は午後3時前後、冬は午後4時前後です。)

日本からは気流の関係で約12時間、ドイツからは11時間ですが、私は飛行機の中でやることがほぼ決まっています。それは

1:ほとんど寝ないこと。(仮眠を30分から1時間)

2:ヴィデオを3本見ること。今回は「キング コング」「ナイロビの蜂」「アンフィニッシュド  ライフ」の3本。

3:本を必ず1冊読むこと。

この3つです。この2と3をやっていると退屈したり、腰が痛くなったり、訳もわからない苦痛に襲われたりと言うことは全くありません。何とかこの11・2時間を有効に使えないか私なりの対処法がこうなりました。

おかげで映画を以前よりたくさん見れますし、本も以前より読むようになりました。時間に追われて齷齪して働いていた時よりも確実に余裕があります。また体も元気なような気がします。ベルリンに留学させていただいて得たありがたい副産物です。

時差のことは以前書きましたが、全日空に限って乗っているからこその方法だとも思います。例えばルフトハンザの場合、フランクフルトにつくのが午後2時頃、日本には朝の7時ないし8時につきます。となると飛行機で一睡もせずにその日を動こうとするとかなり辛い物があります。この場合にはむしろ飛行機の中でしっかり寝たほうがいいと思いますね。

しかし全日空での場合、ベルリンについて一息入れて部屋の片付け荷物整理等をし、ひとっ風呂浴びると大体9時か10時、そのまま寝れば翌朝からはほとんど時差はなく過ごせます。日本に帰った場合は少々時差はきついですが、成田について自宅に帰るのが夜の7時頃、仕事に行くこともありますが、やはりその日はぐっすりと寝れます。(辛いのは2日目の夜、この日がなかなか寝付かれないことが多いです。)

             hakaru matsuoka

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2006年5月16日 (火)

今日ベルリンに戻ります

松岡究です。今日ベルリンに帰ります。またベルリンからブログを書いていきますので宜しくお願いいたします。

  hakaru matsuoka

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2006年5月14日 (日)

早稲田フィル終わりました

松岡究です。早稲田フィルの演奏会終わりました。この学生オケに客演したのは今回で3回目でした。最初が今回と同じチャイコフスキーの5番とヴェルディの「運命の力」序曲、ハイドンの「時計」。2回目がモーツァルトのフルートとハープのための協奏曲、ブルックナーの8番。そして今日、1回目と同じチャイコフスキーとヴェルディ、そしてモーツァルトの20番のピアノ協奏曲。

1回目は今考えるとあまりうまく行かなかった演奏会でしたが、前回と今回は学生オーケストラらしく大変若々しい情熱的な良い演奏会だったと思います。例によって今日のコンサートを聴かれた方、是非感想をお知らせください。宜しくお願いいたします。

       hakaru matsuoka

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2006年5月13日 (土)

お知らせ

松岡究です。

早稲田フィルハーモニー管弦楽団演奏会

曲目    ヴェルディ:「運命の力」序曲

       モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番ニ短調

       チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調

ピアノ:長崎麻里香

新宿文化センター大ホール  5月14日(日) 開演午後2時

よろしかったら是非いらしてください。

そういえば先日の米子・倉吉での本番でもブラボーや拍手のタイミングが早くて、演奏者のみんなが嫌な思いをしました。終演後その話になって、どうしてそうなるのかと言う議論がありました。「オレは知ってるんだぞと言う見栄っ張りの初心者」「拍手は早ければ早いほどいいと思っている初心者」大体この2つの型?に絞られるんではないかと言うことでした。初心者ではなくかなりの玄人の人も見栄っ張りの人は早いんじゃないでしょうかね。音楽を聴くことより人より早く拍手して「オレは誰よりもこの曲を知ってるんだぞ」と言うことに満足感を見出しているとしか思えませんね。

皆さんはどう思われますか?金曜のN響のBS放送を少しだけ見ていましたが、必ず早く拍手する人が一人いましたね。あ~~あ!

   hakaru matsuoka

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2006年5月11日 (木)

日本における地方の音楽文化3

松岡究です。米子と倉吉での公演も無事に終わり、残すは14日の早稲田フィルの演奏会です。もし良かったら聴きにいらしてください。詳細は明日お知らせします。

今日は鳥取の3回目、鳥取オペラ協会の話です。今まで話してきましたように米子でのミンクス室内オケと米子第九合唱団との活動が着実に成果を出していた頃に、オペラ協会が発足。第1回の公演は演出家の中村敬一氏を中心にピアノ伴奏でのモーツァルトの「コシ・ファン・トゥッテ」だったそうです。勿論今でも中村氏はこの協会の核であり彼なしには何も考えられないと思います。

私がかかわったのは1999年の第2回目の公演からです。出し物はモーツァルトの「フィガロの結婚」。今までの米子や倉吉での活動を評価していただいて、ミンクス共々声を掛けていただいたのが縁でした。それからはフィガロを2回、桂小米朝さんとラクゴペラとして「ドン・ジョバンニ」「魔笛」を、そして先日のコンサートでラターの曲を大変美しく編曲していただいた新倉健氏の「ポラーノの広場」(中村敬一台本)を2回(3回目は昨年10月、福井県鯖江市での国民文化祭にミンクスと客演しました。)、昨年はクリスマスにメノッティの「アマールと夜の訪問者」を、そして今年「コシ・ファン・トゥッテ」をミンクス室内オーケストラと11月4・5日にやることになっています。

特筆すべきは鳥取国民文化祭で新倉さんの「ポラーノの広場」を初演した際、かの有名な片山知事が是非再演を、とオペラ終演後その感動を熱く語ったことでしょうか。そしてそれはすぐに実現されました。

最初にフィガロをやったときはお世辞にもうまいとは言えない状態でした。発声・発音の問題、演技力の問題、どれ一つとしてまともな物はありませんでした。唯一鳥取大学助教授の西岡千秋氏のパワーと演技力に救われました。そんな状態であったこのオペラ協会が年を追うごとにめきめきと(この言い方が一番ぴったり来ると思うのですが)うまくなっていったんですね。私の想像するところでは、計羽氏、中村氏、新倉氏、西岡氏そして各協会員のたゆまぬ情熱がこのようなレベルのアップをもたらしたのだろうと思います。そして嬉しいことにミンクス室内オケは1999年のフィガロ体験が物凄く為になったと見え、それまでとは違った表現力を身につけるに至りました。20世紀と21世紀のミンクスは全くグレードの違うオケに変貌したのです。オペラと言うのは本当にオケにとって一番の良薬なんだとつくづく思ったものです。オケの団員も口をそろえてフィガロが転機だったと言っています。

今年のオペラの練習は中村氏が既に何度か訪れて始まっているようです。私が最初に彼らと絡むのは7月中旬。どういった仕上がりになるか今から楽しみにしています。

     hakaru matsuoka

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2006年5月 9日 (火)

米子・倉吉公演終わりました

松岡究です。無事6日米子公演、7日倉吉公演(アザレア音楽祭オープニング)終了いたしました。6日の公演も悪くはなかったのですが、7日の方が圧倒的にうまく行きました。6日はみんながやはり緊張からか、音楽がやや硬く萎縮している感があったんですね。特に合唱は怒鳴っちゃいけない、発声に注意しなければ等の考えが音楽に集中するのを特に前半妨げた感があったのは、残念でした。しかし7日はその反省から、声の届かせ方をみんなが理解し(ホールが素晴らしい音響であると言うこともそれを助けてくれました)、音楽に集中できたのがいい演奏になった原因ではと思います。2日間本番をやって、思ったことはやはり「100回の練習より1回の本番」、それくらい2日の本番をやることで成長したと思います。勿論しっかり練習をやったからこそこの言葉を言う意義はあります。

もし皆様の中でこの公演をお聴きになった方がいらっしゃいましたら、是非感想をお寄せください。宜しくお願いいたします。

    hakaru matsuoka

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2006年5月 6日 (土)

日本における地方の音楽文化2

松岡究です。私の米子での仕事の大きな柱になっているのが米子第九合唱団です。この合唱団とは1990年に私にとっても初めてであった第九を共演して以来6回の第九(1992・1994・1997・2000・2003年)を、3回のモーツァルトのレクイエム、2回のフォーレのレクイエム、そしてバッハのロ短調ミサ、ヴィヴァルディのグローリアミサ、ヘンデルのメサイアを一緒にやってきました。そして今日その3回目のモーツァルトのレクイエムを演奏します。

今までの発展を考えると、決して平坦な道のりではありませんでした。と言いますのもこの合唱団は公募を旨とする合唱団であるのです。毎回演奏曲目が決まるごとに新聞その他で募集をしなければならないのです。それはこの合唱団が市民参加が大前提であるため、援助をしてくれる企業にとっては特定の合唱団では援助できない等の理由があるためです。第九こそ200人規模で集まりますが、それ以外のときは60~80人で活動をしています。そしてそのメンバーは多少の入れ替えはあっても60~80人のメンバーは固定化されつつあります。それは私にとっては大変都合の良いことで、指導が継続して行いやすい、育てていくと言うことが出来る、と言う利点を生み出しています。そしていまやこの60~80人のメンバーは第九を演奏する時の200人の核になりうべく成長してきました。

また指導者も3人になり、原語指導をする方も優秀な地元の英語の先生が受け持ち、この指導者たちはとりもなおさず全員団員であるのです。いい意味で大変民主的にうまく言っており、これは奇跡的であると言えるのではないでしょうか。

今日の演奏会で実はもう一曲演奏することになっています。ラターのa clare benedictionと言う曲です。これはアンコールとして用意してある曲ですが、私はこの合唱団がもっとまとまっていくために、機会あるごとに気楽に歌える曲があるべきだと思って、この曲を選びました。きっとこの曲はこの合唱団の最初の愛唱歌になると思います。また数年後には必ず演奏することになるであろうラターのレクイエムの取っ掛かりでもあります。

今日そして明日の演奏会がいい演奏会になりますように!!!

     hakaru matsuoka     

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2006年5月 5日 (金)

日本における地方の音楽文化1

松岡究です。今は鳥取県米子市にいます。なぜかと言うと6日に米子市公会堂で、7日は倉吉未来中心でそれぞれ演奏会を指揮するためです。曲目はハイドン交響曲第101番「時計」とモーツァルト「レクイエム」の2曲です。特に米子との縁は深く私の記憶に間違いがなければ、1988年の2月から毎年定期的に米子市を訪れるようになりました。最初の3年は年に一回まだ出来立ての室内オーケストラを指揮する為に、それから色々と縁が出来て、第九を指揮するようになりました。そしてその第九合唱団が第九だけでなく他の作品もやりたいと言うことで、合唱も見ることになりました。それが1996年あたりだったと思います。また鳥取市の方でオペラ協会が出来、それも1999年から指導するようになりました。

このオペラ、そして合唱団のオーケストラを務めているのが最初に私を呼んでくださったミンクス室内管弦楽団です。このオケはこちらの名士で現在鳥取大学医学部特任教授をなさっている吉田明雄さんがずっと主宰しておられて、かれこれ18・9年のお付き合いになります。モーツァルトの有名なシンフォニーは全部数回ずつやっていますし、ベートーヴェンの1~3番もやりました。なぜこんなにも長く続くのか?その答えは簡単です。大変魅力的なんです。一応アマチュアなのに練習が2・3日でOK。そして毎年うまくなっているし音楽の理解力が深くなっていくのを感じ取れるんです。主要メンバーはほとんど入れ替わっていません。これも強みですね。だから指揮するたびにメンバーが音楽的に成長しているのを感じることが出来る。これはある意味指揮者冥利に尽きます。オケにとって、いつもシンフォニーばかり演奏していると柔軟性が養えないと言うか、音楽を見る視点が一方向からに限定されることが多いのですが、幸いにも合唱団と毎年ミサやオラトリオあるいはレクイエムのコンサートをし、また毎年オペラのピット入りをしているところにこのオケの強みがあると思います。皆定職を持ちながら自分たちの演奏会と毎年のアザレア音楽祭のオープニングを飾り、合唱団と共演しオペラのピット入りをする。どうですか?この山陰と言うマイナーなイメージのところにこれだけ素晴らしい活動をしている団体があるんです。そしてその演奏は素晴らしいですよ。

         hakaru matsuoka

P.S

明日はその米子第九合唱団のこと、次は鳥取オペラ協会のことを書きたいと思います。

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2006年5月 3日 (水)

プロフィールを更新しました

松岡究です。昨日早稲田フィルのリハーサルを終えて外に出てみると、物凄く寒くなっていましたね。本当に気候がめまぐるしく変わります。どうぞ健康にはくれぐれもお互いに気をつけましょう。

ベルリンではテレビのない生活をしているんですが、日本に帰ってくるとついついテレビをつけてしまいますね。最近「テレビを見るとネガティブなことが無意識に入ってきて、それが人生に悪影響する」と言うようなことを聞きましたが、そういうことは本当にあるんだろうなと思います。ワイドショーなんかたまに見ると、知らず知らずのうちにマイナス思考に自分が傾いていることにハッとさせられます。いけませんねえ、程ほどにしなきゃいけませんね、特に私は!なんてテレビ見ながらこのブログ書いてます。

    hakaru matsuoka

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2006年5月 1日 (月)

私の推薦盤2

松岡究です。今月も私の推薦盤をお送りします。

ベルリオーズ:幻想交響曲 ベルリオーズ:幻想交響曲

アーティスト:ミュンシュ(シャルル)
販売元:東芝EMI
発売日:2001/09/27
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私が中学生の時に入れ込んで聴いた演奏です。未だにこの演奏を凌ぐ演奏はないと思えるくらい素晴らしい演奏だと思います。

エルガー&ディーリアス:チェロ協奏曲集 Music エルガー&ディーリアス:チェロ協奏曲集

アーティスト:デュ・プレ(ジャクリーヌ)
販売元:東芝EMI
発売日:2001/12/06
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エルガーのチェロコンチェルトを語るときデュ・プレの演奏を抜いて語ることは出来ないくらい、この演奏があるから他のチェリストが弾くのを拒むことがあるという思い入れたっぷりの稀有の名演。

フォーレ:レクイエム フォーレ:レクイエム

アーティスト:コルボ(ミシェル),クレマン(アラン),フッテンロッハー(フィリップ),サン=ピエール=オ=リアン・ドゥ・ビュール聖歌隊
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2003/08/27
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フォーレのレクイエムの正統的演奏解釈者コルボの演奏です。コルボと言えばフォーレのレクイエムと言うくらい他の追随を許しません。

      hakaru matsuoka

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