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2006年4月17日 (月)

アンドリュー・マンツェ指揮ベルリンドイツ交響楽団 ハイドン「天地創造」

松岡究です。今日は”OSTERSONNTAG”です。明日まで休日は続きます。今日のコンサートはイースタースペシャルの3回目。アンドリュー・マンツェ指揮でハイドンの最高傑作オラトリオ「天地創造」。

ソプラノ:マルリス・ペーターセン

テノール:マルクス・シェーファー

バス:ミハエル・フォッレ

ブラボー!素晴らしいコンサートでした。知る人ぞ知るマンツェはコープマンの下でずっとコンサートマスターを務めてきた人で、近年指揮も積極的に手がけている逸材です。その指揮スタイルは一見あのアーノンクールを彷彿とさせます。しかし音楽はアーノンクールのように考えつくされ、時には意表を衝かれると言った音楽ではなく、オーソドックスでいながら、音楽は暖かく生き生きと息づいているのです。とても素敵な音楽をやる人。勿論オーケストラや合唱はノンビブラートを基本に音を奏でていきます。スタイルは古楽器的スタイルを取っているのにでてくる音楽は全くそのことを感じさせない自然な物でした。

ソリスト3人も大変素晴らしく、特にソプラノのペーターセンは2部のアリアが終わると会場から拍手が自然に沸き起こりました。彼女の声は透き通っていて、まるで小鳥のように歌う人です。テノールのシェーファーもシュライヤーを思わせるような柔らかく気品のある声。そしてバスのフォッレもとても気品と豊かな音楽性を持った歌い手。本当に3人ともがオラトリオを歌うにはうってつけの声。勿論3人ともにオペラにもよく出演しているそうです。ベルリンでこのようなコンサートを聴いていると、本当に日本は遅れてるなあと思います。つまり声質で歌手を選ばないんです。売れてるか・売れてないか、これだけですね。主催者もそうですが、聴衆の皆さんにも責任のあるところでしょう。

   hakaru matsuoka

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