« ドイツの食べ物について 1 | トップページ | ベルリンコーミッシェオパー「エフネギー・オネーギン」 »

2006年3月 3日 (金)

ティーレマン指揮ベルリンフィル定期

松岡究です。今日は何を隠そう私の誕生日です、はい。さすがにかみさんだけはおめでとうとメールくれました。でも他はナシのつぶて。まあ年食うのはもうこのくらいにしといてもらいたいので、まあいいっか!起きたら一人で「コンディトライ」に言ってケーキでも食べよ~っと。

ティーレマンとベルリンフィルの演奏会、今回楽しみにしていたものの一つです。曲目はメンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」、ピアノ協奏曲第1番(ラルス・フォークトのピアノ)、そして後半がR・シュトラウスのアルプス交響曲。

まず「フィンガルの洞窟」ですが、僕の大好きな曲の一つです。ちょっとトランペットのバランスが悪かったように思いますけど、テンポを自由に変えてほぼ私の理想としている表現に近かったという点で、とても親近感が沸きました。日本では、彼のことをあまり良く言いませんけど、私はすばらしい指揮者だと思います。(何度も書いてますが、ドイチェオパーのR・シュトラウスは本当にすばらしかったんです。ですから今日も期待せずにはおられないという感じでした。)それから指揮のテクニックというかスタイルが誰かに似ているなあとずっと考えていたんですけど、思い当たりました。ホルスト・シュタインです。彼の指揮テクニックをかなり盗んでいると思いました。コンサートは今日初めて聴きますが、人間的にも飄々として飾らない人柄にまた愛着を覚えます。

2曲目のメンデルスゾーンの協奏曲、何が面白くて敢えてこの曲を選んだのかなあ?確かに悪くはないけど、魅力にはちょっと欠けるかな。メンデルスゾーンは私も先日第2交響曲を指揮する機会がありましたが、勿論今回の2曲にも言えることだと思うんですが、日常的な神への感謝が必ずといっていいくらい曲の中に盛り込まれていると思います。その祈りが日常的であるので、大げさに表現は出来ませんよね。例えばその祈りがレクイエムに象徴されるように「死」に関するものだったら、あるいはオペラに見られるように「愛」に関するものだったら、その表現は痛切なものとなったり妖艶な表現となったりできるでしょう。でもメンデルスゾーンのは違います。そのことがわからないとメンデルスゾーンの魅力は半分くらいわからないんじゃないかな、と思います。また彼ほど(宗教的な)オラトリオをたくさん書いた人もあまりいません。

休憩を挟んで後半のアルプス交響曲は、期待を裏切らないすばらしいできばえでした。一昨日、ケント・ナガノのことを書きましたが、1月に彼もアルプス交響曲をやってるんですね。ちょっと比較してみると、ケントは色で言うと彼のパレットには白系統と青系統それに透明という色の絵の具ばかり、でもティーレマンにはやはり赤も黄色もあるんです。どっちが良いとか悪いとかの問題ではなく、色の選び方が全く違うんですよね。またケントのは達観した雰囲気があったのに対して、ティーレマンのはしっかりとした油絵、豪壮かつ絢爛。この先は趣味の問題でしょう。

日本ではどうして彼のことがあまり評価されてないんでしょう?多分初来日のワグナーがかなり不評だったからでしょうか。ちゃっかりプログラムに今日のアルペンのウィーンフィルと入れたCDのパンフレットが挟まってました。でもこれは買いかもしれません。

       hakaru matsuoka

|

« ドイツの食べ物について 1 | トップページ | ベルリンコーミッシェオパー「エフネギー・オネーギン」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/46462/901408

この記事へのトラックバック一覧です: ティーレマン指揮ベルリンフィル定期:

« ドイツの食べ物について 1 | トップページ | ベルリンコーミッシェオパー「エフネギー・オネーギン」 »