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2006年2月24日 (金)

ベルリンフィル定期

松岡究です。今日はベルリンフィルの定期公演、ドナルド・ランニクルズ指揮、レオニダス・カヴァコスのヴァイオリン、ソプラノがクリスティーネ・ブレワー、バリトンがボー・スコウフスという陣容。曲目はブラームスのヴァイオリン協奏曲、そして後半がツェムリンスキーの叙情交響曲。

先ず最初のブラームス。すばらしい名演でした。この2月はすばらしいヴァイオリニストを立て続けに3人も聴いた事になりますが、どのヴァイオリニストもすばらしかったけど、今回のカヴァコスはまた特別でしょう。この曲は本当にベートーヴェンのそれと並んで演奏会で成功させるのは並や大抵ではないでしょう。それを自信と確信を持ってカヴァコスは弾き切り歌いきりました。テッツラフは饒舌というくらいヴァイオリンを語らせていたのに対して、彼のは雄弁には違いないけれども、気品と風格が備わっていると思いました。ランニクルズの棒もとてもよく歌っていて、この曲を堪能しました。

後半の叙情交響曲。スコウフスの第一声が発せられた時、「あ~世界的な声だ。」と思ったんです。昨日の話の続きになりますが、やはりこういうところに出てくる人は決してビッグヴォイスではなく、音程が良く声の質が第一級であること。そして音程が良いということは発声の確かな技術と、音楽を的確にとらえる力を持っていることだと痛感しました。ブレワーにしろ、スコウフスにしろこの難曲の確信を衝く音楽性を確実に持っているんだということです。勿論指揮のランニクルズもそうです。左手に指揮棒を持つ指揮者ですが、ごく少ない動作に彼の音楽が良く現れていて、随所に現れるマーラーのような甘美なところなどは本当に美しく聴かせてくれました。ただティンパニーとの相性が悪かったようで、ちょっと非音楽的な部分があったのは残念なことでした。

今までいろんなオペラやコンサートを聴いてきて、ベルリンの聴衆はおおむね暖かいと思っていたのですが、今日はちょっと違いました。というのも先ずベルリンの聴衆は楽員が出てきても必ずどこからか拍手が沸きます。しかし今日は最初は有ったものの、後半はほとんどなかったんですね。ん~~、観光客ばかりなのかな?ランニクルズの人気のなさかな?これだけの内容の演奏にもかかわらずカーテンコールは3回がやっとでした。2回目にはもう3分の2くらいの聴衆が帰っていて、なんか胸が詰まって痛くなるような感じ。今日の聴衆の反応は良くわからない!そういえばPODIUMという合唱席も誰もいませんでしたね。僕がこの席が0だったのを見たのはウイリアム・クリスティーが客演した時以来です。彼もそういえばあまり歓迎されてなかったようでした。合唱団は歓迎されてましたけれども。このことをどう考えたら言いのですかね?

今思いつくのは、ベルリンの聴衆はこのような指揮が地味な人には好意を示さない、としかいえません。どなたかこの疑問に答えていただける方はいませんか?

この3日間コルンゴルト、マルタン、そしてツェムリンスキーと立て続けに3人の20世紀の作曲家を聴きましたが、やはりコルンゴルトが私には大発見でした。いつかやりたいですね。

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