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2006年2月26日 (日)

ベルリンの負の部分

松岡究です。今月の9日に初の記事を書いてから、もうすでにアクセス数は3000件を超えています。特に昨日は400件以上のアクセスがありました。有難うございます。何か信じられないような感じですね。カウンターを設置しようと思うんですが、パソコン音痴の僕にはどうやったらいいのかまだわからないんです。

さてこちらに住んでおりますといろんなものが見えてきます。勿論私にとってはこんなに面白くて、刺激に満ちた都市はないんですが、生活の面から少しお話させていただきます。

昨日も行きつけの立ち食い(こちらで言うところのIMBIS系かな)アジアンレストランの親父さんが、「壁が崩壊してから全くもうからなくなった」と言っていたんですが、何もこのような店ばかりでなくいろんなところがそのようです。やはり東と統一した付けは未だに続いているようで、生活が苦しくなったと言っていました。(味は抜群においしいです。少なくとも私にはぴったりの味です。はやるはやらないは味だけの問題じゃないんですね。)そのことが所謂社会の底辺にずっと横たわっているようで、その歪みをいろんなところで見かけます。例えばSバーン・Uバーンと呼ばれる電車があります。若しベルリンにいらしたら一度乗ってみてください。ベルリンを走っているこの電車のどの窓ガラスにもコインや何か石のようなもので引っかいて作った落書きを見ることが出来ます。それもどの電車のどの車両のどの窓ガラスも100%落書きがあります。そして勿論駅も落書きだらけで、座るシートにも落書きがあることが多いんです。これってどういうことでしょう。窓ガラスは取り替えるしかありませんし、取り替えたらまた誰かが引っかくんでしょう。駅の壁の落書きは清掃員が掃除して消した後からまた落書きをするといういたちごっこが繰り返されています。

つぎに目に付くのが犬の糞です。これもいたるところに転がっています。日本の飼い主は(一部を除いて)必ず糞の始末をしますよね。でもこちらの人たちは外がまるで犬のトイレのように思っている人が多いような気がします。ヨーロッパは日本と違って100・200年以上の建築物がずっとそのまま残ってきていますから(戦争で破壊された都市も昔のように作るところが多いですよね)、例えばどこを写真にとってもそれを額に入れて飾れるようなすばらしい景観がありますが、足元を見ると犬の糞がいたるところにあって、上ばかり見て歩いていると痛い目にあいます。

前後しますが、日本も貧富の差がつき始めたといっていますが、こちらは昔から厳然とそれはあって、それこそ電車に乗っていると物乞いに出くわす確立は相当に高いです。単なる物乞いから下手なアコーディオンやギターを弾いて、自分の子供にお金をせびりに回らせたり、そんなにしつこいわけではありませんが、こういうところにもヨーロッパ・ドイツが抱える問題点を見ることが出来ると思います。そういう部分では本当に日本というところはすばらしいと思いますね。日本の今の姿とは本当は中国や旧ソ連が理想とした万民が平等の社会に一番近いのではと思います。その意味では日本は社会主義的あるいは共産主義的資本主義の典型の社会でしょう。所謂普通に言う自由主義・資本主義はアメリカや今のヨーロッパに見るように確実に貧富の差を作ると思います。良いか悪いかは別にしてね。

問題点は勿論これだけではありません。でも今日はこのくらいにしましょう。また機会を改めて、また違うことを書いてみたいと思います。

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