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2006年2月23日 (木)

ベルリン リアスカンマーコーア定期

松岡究です。今日はベルリンでも屈指のうまさを誇るリアス室内合唱団の演奏会の報告です。曲はフランク・マルタンの「魔法の飲み物(Der Zaubertrank)」と訳せばいいのでしょうか。つまり「トリスタンとイゾルデ」に基づいた合計2時間にも及ぶ合唱作品です。指揮はここの常任のダニエル・ロイス。それにシャローン・アンサンブル(Vn2,Va2,Vc2,Cb1,Pf)と3人の歌い手(イゾルデsp・トリスタンten・ブランゲーネsp)といった布陣。

先ず曲ですが、最初から最後まで思索的またミステリオーソの音楽が延々と続く作品です。どこにも気を抜けるところがなくて少し疲れました。こういった作品は近現代のある意味では一つの特徴でもありますが、ずっと暗い舞台を見せられているような、あるいは明るい部分と暗い部分があるとするなら、ずっと暗い色調の中のみで行われる舞台を見せられたというかそんな感じです。ピアノとフォルテのコントラストはあるのに、色のコントラストはずっと同じ色調の中で行われるんですね。オペラの舞台でもこういうライティングをする人は結構います。でも・・・といいたいところです。

演奏はとてもすばらしいもので、この指揮のダニエル・ロイスはかなりの実力者です。3人の歌い手のほかにも合唱から何人もソロや重唱が出て歌っていましたが、ここでやはり一つ言っておかなければならないことがあります。合唱団のそれぞれのメンバーはそれなりに立派な声を持っています。しかしソロである時と重唱の時の差がちょっとありすぎるのですね。重唱の時は本当に美しくハモっていて、それはすばらしいものです。しかしソロになると途端に音程が悪くなり、所謂ソリストたちと差が付いてしまうんです。慣れのせいもあるかもしれません。しかしやはりソリストと合唱をやる人の違いはここにあるな、と。オーケストラもそうなんですね。皆でやっていると大丈夫なんだけど、一人になると途端に、とはよくあることです。ですからオーケストラも合唱も室内楽やソロをやる必要があるんだと思います。

話がそれましたが、とてもすばらしい演奏会で、今日も満足!でもマルタンは好きにはなれなかったですね。演奏したいという食指は動きませんでした。昨日のコルンゴルトは目からうろこでしたが。

       hakaru matsuoka

        

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